【ベトナム 改正入管法施行に関連して】第4回 改正入管法の背景

2019年5月29日(水)

今回の改正は、人手不足を解消する一つの手段として日本政府が出した特定技能という新しい在留資格の創設。これはすなわち、即戦力となる外国人労働者を受け入れるというための政策です。
総務省のHPにも出てきますが、日本は2008年から総人口が減少し始めていて、2050年には1億人を割ると予想されています。この後は減少が続き
昭和30年代の人口まで下がるとさえあります。また15歳以上の労働人口も
2040年には6千万人を切るという推測。改善の気配は感じられません。
国力を維持するとなれば様々な方策を講じ、70歳まで働けとかの無茶ぶりに、女性の社会進出も論議されます。保育無料化もされるが、実際には子育て支援は思うほど進まず、社会の宝である育児に対する関心より自己の思惑が勝り保育所建設さえ反対するなど我まま社会が現実。人口減少に歯止めがかからない。企業の内部留保は増える一方なのに勤労者への配分は増えない。年金も目減り、社会に金が回らず経済は動かなくなって来る。教育や研究予算は削られ基礎研究が出来なくなってきており、様々な面で世界から後退するしかない。これ等に目を瞑ったままなのに防衛費や社会保障費は増える。国家予算は100兆円を超えてしまい、負債は1000兆円を超過。こんな状態だから将来に不安を覚えて消費は伸びず貯蓄に走り子供は増えない。有効な政策が打てず、無暗な拡大再生産が果たして必要なのか。ですが、仮に人手に関して国内だけで限界があるとなれば、外国人労働力に頼らざるを得ないのが現実。取り分け人材に枯渇する業種だけ彼らを受け入れるというのがこの特定技能資格の創設です。しかしまだ正式に移民を認めたのではなく、大半は日本側が制限を付けた業種に一時的就労、または永住可能という状態。根本的な改革とはなりません。

筆者:IBPC大阪 ベトナムアドバイザー 木村秀生