【インターンコラム】ダラ地区に迫る開発の波

ミンガラバー。

ヤンゴン滞在もそろそろ5ヶ月目に突入しようとしており、インターンシップ終了の近づきを感じる今日この頃です。

私のヤンゴン生活の支えとなっている重要人物のひとりが、ゲストハウスのオーナーさん。
年齢は50代半ばのホスピタリティあふれるおばちゃんで、おしゃべりに付き合ってくれたり、ご飯を一緒に食べてくれたり、お坊さんの説法を聞きに連れて行ってくれたりと何かと良くしてくれる、ヤンゴンの母的存在です。

そんな彼女は、最近ゲストハウス事業を徐々に拡大しつつあるなかなかの商売人。
5年前に1件目のゲストハウスをヤンゴンのダウンタウンに立ち上げ、先月2件目を新たにオープンしました。そして3件目のゲストハウスを立ち上げようと現在目論み中なのが、川を隔ててヤンゴン市の南に位置する「ダラ地区」。

ダラ地区といえば、新・経済特区(SEZ)の建設予定地として関心を集める地域。
これまでヤンゴン市街地とダラ地区の往来には、フェリーを利用するか車で遠回りして行くしか方法がありませんでしが、一昨年、韓国政府の支援に受けて両地域を結ぶ橋の建設計画が発表されました。
この橋の完成を待って、ダラ地区にティラワSEZに次ぐヤンゴン管区第二のSEZ建設される予定です。

「SEZが開設されればダラを訪れる外国人の数が多くなる。(これまで女性専用のゲストハウスを経営してきたけれど)今度はファミリー用のゲストハウスをオープンしたい」と、ゲストハウスのオーナーが嬉々として語ってくれました。

先日フェリーを利用して初めてダラ地区に降り立ちました。
ヤンゴンの最貧困地区といわれるダラ地区から、川を隔てたヤンゴン市街地のビル群(写真参照)を見ていると、これまで対岸でだけ不均衡に開発が進んできたこと、その波が当地にも押し寄せようとしていることを、ここに住む人々はどのように感じているのだろうと不思議な気持ちになりました。
橋の建設に伴って、周辺の学校や僧院の取り壊し、住民の立ち退きが行われたのも事実。
地域の開発を手放しで喜ぶことができない人もいるのかもしれません。

それにしても、3件目のゲストハウス構想に心が浮き立っているのか最近はオーナーの機嫌もすこぶる良く、ゲストハウスの快適さがますます増しているのはありがたいことです。