最近増えて来た健康に関する記事 バランスある食べ方が良い

2025年8月21日(木)

自宅の直ぐ近所に金曜の昼だけパンを作って販売する家がある。個人の趣味の様な感じもするけれど、品物は多くなく早々に売り切れてしまいます。結構いい値段がするけれど女性客が多い。店主は日本産小麦に拘り、手書きのパンフにベトナムの塩(ニャチャン)使用と書かれていたので気になった。
筆者も帰国時のベトナム土産に持って帰ったのがこの塩。ありきたりの菓子や民芸品には飽きてしまったので、それならとイオナイズされていない、昔の塩を買っていた。サラサラでなく、色がほんのりと付いている。味は塩辛くなく健康に良さそうなので結構喜んで頂けたと思います。
この塩だが、以前ベトナム人は塩分を取り過ぎというコラムを書いたけれど、現地の新聞にまたまたこの様な内容の記事が掲載されていました。
取り過ぎの一因はニュックマムを調味料として主に使っているためでもあるが、これは魚醤、魚と塩だけで発酵させたもの。記事には取り過ぎの兆候が幾つか書かれており、絶え間ない喉の渇き、排尿困難、水っぽい体と腫れ、頭痛や吐き気などがあると紹介している。

此の所はベトナム人の食生活が豊かになり、食事の洋風化やファストフードが成人病の原因として保健センターが警告。これに多くの人が理解し、注意するようになりました。また健康食品もかなり売れているので、如何に健康に気を遣っているか分ります。
そんなところに、最近のベトナムのネット記事にはこの様な食品の栄養に関する記載が多くなったと感じます。この幾つかを紹介しようと思うが、ベトナムならではのトロピカルフルーツが取り上げられていて、流石にローカルならではの「味わい」。しかしながらこんな解説を読んで、ベトナム旅行中にしこたま食べたいと思っても止める必要はありません。ホテルでも一般家庭でも果物は沢山用意してあるのが普通です。
日本でも肝臓に良い食品とか、腎臓に良くない食品と飲み物など、多くの投稿が見られます。しかしいわゆる民間療法の類もあって医師なら絶対に勧められないし、効果があると言っても、医学的に証明されていなければ下手に言えるものではありません。信じるかどうかは科学的根拠を確認するのが良いかも。

・肝臓の健康ために過剰摂取を避けるべき果物

記事にはアルコールや覚醒剤に加えて、マンゴーやドリアンなど、ベトナムで誰もが口にする果物は過剰に食べると肝臓に良くないとされ肝障害のリスクを高める可能性があると云われます。

・マンゴー

マンゴーは甘みとトロピカルな香りが愛され、夏の果物として人気があります。日本にも輸入されているけれど、糖分、特に果糖が多く含まれており、果肉の15%を占めているとある。
過剰に摂取すると、肝臓で死亡に変わり、非アルコール性脂肪性肝疾患を引き起こすとされ、幹細胞に死亡が蓄積して肝障害のリスクを高める。
専門家は健康のためにマンゴーの消費は1日当たり、1~2個の小さなものにすることを推奨。さらに肝障害や糖尿病のある人は医師に相談するべきだとしています。

・ドリアン

フルーツの王様、と知られているけれど、強い臭い(風味)とクリーミーな(粘っこい感じ)で初めは嫌がる人が多い。しかし慣れるとクサヤとか納豆の様に日本人にとって止められなくなるのと同じです。必須ビタミンとミネラルは豊富だが、飽和脂肪酸も多く、これが肝臓に悪影響を及ぼす可能性があると警鐘を鳴らしています。脂肪肝のある人は要注意で避けるのが賢明だとか。
過剰摂取は肝臓の処理能力をオーバーし、炎症を引き起こすし、さらなる脂肪の蓄積を起します。

・リュウガン

この果物は果糖、ブドウ糖、ショ糖が豊富に含まれている。過剰摂取は肝臓に負担を掛ける可能性が大きい。研究に拠ると腸内細菌叢症、炎症、肝機能障害を引き起こし、NAFLDの発症を促進することが判明したとあります。

・サンザシ

赤い実だが漢方薬にも使われるので薬効があるのは間違いない。クエン酸など有機酸を多く含んでいるため、消化に良いしジャムやシロップにも使われます。多く採り過ぎると吐き気、下痢、腹痛など萎凋の不快感を引き起こすことにもなります。肝臓に科負担が掛かって幹細胞の損傷リスクの可能性がある。最適な摂取量は健康な人で一日100~150グラムと言われている。

特にドリアンと絶対に組み合わせてはいけない食品がある

いわゆる食い合わせ。鰻と梅干がいけないなんていう例と同じだが、ベトナムではHCM市医科大学のヴ―博士に拠ると、健康上の利点は免疫力向上、消化の促進、炎症の軽減、血圧低下がある。またガン予防とか、甲状腺機能に良い、関節痛の軽減、不安や鬱の症状緩和に役立つと云うが、これなら万能薬。
しかし下記の果物との組み合わせは体に悪影響が出る可能性が高いという。

・アルコール

ドリアンと一緒に口にすると、体の内部が過度に熱くなる可能性がある。
高血圧、糖尿病の人は頭痛に動悸、重症になると出血や脳卒中を起こす。

・特定の肉と海産物

ドリアンは当分、カリウム、脂肪分が豊富に含まれ、グリセミック指数が高い果物。従って牛肉、仔羊の肉、犬肉、魚介類などは、すでに飽和脂肪酸に蛋白質を多く含んでおり、脂肪分が多い肉と一緒に摂取すると血中コレステロール値が急上昇する可能性があります。

・辛い食べ物

ドリアンは体を自然に温める性質があるので、唐辛子、生姜、ニンニク、胡椒、などの辛い食品と一緒に食べるのはいけない。ただでさえ暖かくなるのに一層体が熱くなり、落ち着きの無さ、不快感が現れてくることがあります。

・コーヒー

ドリアンには硫黄化合物が含まれている。コーヒーと一緒に食すると、これに含まれているカフェインと結合して、アルデヒドロゲナーゼという酵素を阻害すると云います。すると細胞内の酸化を促進させ、毒性の蓄積や健康へ悪影響に繋がる可能性がある。

さらに炭酸飲料を一緒に飲むと腹が膨れるのでこれは絶対にしてはいけない。

水の代わりにココナツウオーターを飲んでいいのか

HCM市の至る街角で沢山ココナツを積んだ荷車が止まっています。バイクを止めて注文すれば、目の前で、鉈で器用にココナツを捌いてくれます。日本だと一個五百円もするけれど、50円するかしないか。
このココナツ、採れるところで甘さが違うと云うのだが、ベンチェ省のモノが良いらしい。
このココナツ水はカロリーが低く100グラム当たり約19カロリー。無脂肪でビタミンB2、B3、B5、葉酸、ビチオン、少量のB1、B5、C、ナトリウム、カリウム、カルシウム、鉄、亜鉛などミネラルがたっぷり。アミノ酸に生理活性化物が含まれるので、暑さに真似た体へ、電解質と水分を補給する。
日本で販売されるO製薬のOS-1をチャージするのと同じ効果があります。
かといって、水の代わりに飲むべきではなく、過剰摂取が電解質のバランスを損ない、筋肉細胞に影響が出るとあります。
このため、他の果物の摂取を控えることが大切。一日に一つか、精々二個までにしなければならない。ココナツは若い方が、糖分が低いので、血糖値が心配な人はこれを選ぶべき。さらに低血圧、腎臓機能に問題がある場合、カリウムの値が高い人は避ける方がいい。
人によっては食欲が抑制されることもあるので、またアレルギー反応が強い人は少量から始めるのが良いとあります。
効果効能は薬ではないので言えないが、人によって血糖値の調節、心臓の健康に良いとか、結石の予防、毒素を除去して健康な肌のため、また髪の毛の強度が増すとか輝きを高めることがあるとも云われる。

また中部高原、ダラットで土産としても売られているアティチョーク。これは朝鮮アザミとも呼ばれるが、二日良いや肌に良いとか言われ、ベトナムでも血を綺麗に売¥すると云われ、ハーブティーとして飲まれ、料理にも使われます。
食物繊維が多いけれど、カリウム度が高く腎臓には良くありません。

パイナップルはメコンの酸性土壌で良く育ちます。台湾産より大きく黄色味が濃くて甘いので絶対に観光で行くときには生食がお勧め。
ビタミンCが多く、B1、B2、マンガンに銅、クエン酸、食物繊維が含まれるので疲労回復に良いとされるが、カリウムも多く腎臓には注意。
蛋白質の消化酵素が含まれ肉を柔らかくするので、日本では調味料の原料にもなっています。

パパイヤは映画のタイトルにもなった程、ベトナムではポピュラーな果物です。
特にビタミンA、Cは豊富で、マグネシウムとカルシムは含まれますが、他と同様にカリウムは多いので注意。色を見れば分るが、ベータカロテンが多く含まれるし、たんぱく質を分解する酵素も含まれるので肉料理のデザートには持ってこい。青いパパイヤは特に抗酸化作用が高くアンチエイジングにいいとか。

メコンで採れるスイカ。まん丸でなく日本の黒部スイカの様にラグビーの形状になっています。水分量が100グラム当たり90%で、カリウムが120mgと多いので利尿作用がある。他にリコピン、ビタミンA、C、B1やミネラルを含むけれど食べ過ぎは腎臓に良くない。CAFÉでは100%の手絞りジュースが冷たくて人気がある。
だが何と言っても果物は全般的にカリウムが多く含まれるので注意が肝心です。

株式会社VACコンサルティング 顧問
(IBPC大阪 ベトナムアドバイザー)
木村秀生