ベトナム人は健康に注意するようになって来た。これまでのベトナム式伝統の家庭料理から、ファストフードが出店してから成人病がやたらと増えたけれど、カロリーが高くてもあの脂っこい美味しさには勝てない。米よりもパンだし、誕生日にはコテコテのクリームがのったケーキは子供に若者が好むのです。
街にはコンビニが増え、街のうどん屋には行かず、レンチンして食べ物を温めるのが好きな様で、店先のテーブルには遅くまで話声が聞こえるのです。
若いうちから個の様に変化が起きるとなれば、時を経て体に変化が出て来る。
日本人と同じ様に米が主食の民族は澱粉を消化吸収するために長が長くなっていて、そこに欧米風の食物が来ると調子が狂うのです。動脈硬化が増え、心臓と脳疾患などが起き、ただでさえコレステロールが増えている。さらに塩分も過剰摂取だという調査報告も出て来た。
薬局に行けばサプリメントがかなり安価で買えます。ビタミンにしろ、最近よく耳にするDHAにEPAだが、魚よりも肉の方が良いというのはこの国も、日本でも同じです。
知人はカフェなどを経営しているが、ある時、イチョウ葉が良いと日本企業を検索して輸入すれば儲かるなんて話をしていた。イチョウなんて日本、韓国、中国にしかないけれど結構勉強している訳です。
平均寿命が延びてきているのが食生活の改善、というべきか、伝統食から肉屋乳製品の摂取が増え、小学校でも給食が日本の企業などの支援で栄養バランスが急激に良くなったのも要因なのかもしれません。また医療の進歩も挙げられるけれど、乳児死亡率が減ったことに加え、成人病は増えたけれど、それでも寿命が延びている、となると健康で長生きしたいと願うのは人の気持ち。
そうした社会が変化して行く中、ニュースに長寿命の人には通常五つの食習慣があるとの記事。日本でも農村部で漬物や味噌汁の回数を減らして食を改善して寿命が延びたとか、発表された統計では100歳以上の方が約10万人もいるなど、これでいいのか、良くないのかは別にして、キンさんギンさんの時代から急速に御目出度い結果が出て来た。高齢者の秘訣は人夫々で、地元の食品が良いとか、海藻が良いとか、だが腹八文目でよく噛むのが良いようです。
それよりも大事なのは、人生をどう考えるか、なのかもしれません。だらだらと年を重ねるよりも、やるべきことをやり切った、社会に貢献できたなど満足できたかどうかも必要なのだが、しかしそれにしてもすることがなくなった、というのは悲しいかも知れません。だがディズニー映画に在った英会陰の命を貰っても、結局は苦しいだけ。人生40年とか言われた時代は勿体ないけれど、速度が速すぎるこれからの時代AI化など怖くて永らえたくないのが気持ち。
現地記事には、遺伝的要因だけでなく、ライフスタイル、特に毎日の食事に密接に関係しているという。また栄養士は何を食べるのかだけでなく、どのように食べるのかによって健康と長寿が決まるとしているのです。そこで長生きする人は食事する時に五つの習慣を守っていると指摘している。
・時間通りの十分な食事を摂る
時間を決めて3回の食事をすれば体内時計が安定し、消化と代謝が促進される。
不規則であれば胃腸に障害や血糖値の変動があり、長期的に消化器疾患や代謝疾患のリスクが高くなるという。
・ゆっくり食べて、よく噛む
一回当たり20~30回よく噛むと、消化が容易になり膨満感や消化不良が押さえられる。高齢者や消化器系が弱い人は胃の負担を軽減するためにより注意が必要である。
・食品の多様性
日本では30種類をマイにと摂取するべきなんて言っていたけれど、実際にはそんなに食べられるものではない。ベトナムでも毎日十分な色を食べるのが良いとされ、毎日少なくても12種類、週に25種類の食品を、穀物、肉、魚、野菜、果物のバランスをとって食べる必要があると専門家が指摘する。
・加工食品の軽減
日本ではインスタント食品やコンビニ弁当は添加物が多く含まれており、健康には良くないとされていますが、ベトナムでも塩、砂糖、油脂、加工食品を減らすことは健康に良いという。その代わりに新鮮な食材を優先し自然な栄養分を保持するため簡単な調理をするのが良い。
・食事時には快適な気分で
ストレスや怒りを感じながら多気ると、意の収縮が遅くなり消化液の分泌が減り吸収力が低下する。食事の前には深呼吸を行い、不安を除去して体が最高の状態で食べ物を摂るのがいい。
さらに栄養士は三つの健康的食事のパターンを提案しています。
様々な食品から栄養密度のある野菜に果物、海の魚を食べ、赤身肉、加工食品、菓子を制限する事。
玄米、豆、を優先し血糖値を安定させる。これで糖尿病のリスクを最大55%減少することが可能という。
食事の半分は野菜、残りは全粒穀物、豆類、種子、植物油で、肉の量を減らし、環境とその保護のために地元の食材を食する様にと指導。要するに地産地消は生まれた土地の水と食料が最適という訳です。
・箸を洗って乾かすだけでは安全ではない
ベトナムも日本でも食事には同じく箸を使います。
しかし古くから使っている箸には細菌を養っているのと同じで危険だとする。
胃がんの症状が出る事があるけれど、これはピロリ菌などによって引き起こされるが、この原因の80%は古い箸や家族などで共用するからとしています。
記事には箸を定期的に交換しないと胃の問題を引き起こす可能性があるとノ質問題があり、これに対して医学の権威ある研究ではこの事実を証明している。
木や竹の箸を長い間使っていれば反ったり折れたりしやすく、特に暖かい湿気の多い台所に置いていると汚れが溜まり易い。
一見して綺麗であっても調査によるとヘリコバクターピロリ、大腸菌、真菌など新しい箸の20~50倍も高い可能性があるという。WHOでは細菌付着のリスクを下げるため半年ごとに交換して、この間は定期的に箸を沸騰消毒するのが良いとしているとあります。
こうした事で、箸を定期的に交換した習慣を調べると、驚くべき変化があった。
何と体には三つの変化があったことが確認されたとあります。
胃がんのリスクが約50%低減。この理由はヘリコバクターの感染率が56%も減少したという。
また胃炎と胃潰瘍もその頻度が大幅に減少していた。特にお年寄りや子供が居る家庭では早期に新品に交換するべきとしています。
箸を無臭で清潔なものに交換するとカビの発生を防ぐことができ、これに拠って食事の味が美味しくなるし、食器の不快な臭いも大幅に軽減されるという。
些細な事だが、家族は健康に過ごせるとしています。だが箸を交換する際には安全な素材を選ぶこと。此処では木や竹の箸を推奨していません。また安価な合成の箸、カラフルな模様の入った箸は避けるように書いています。
さらに専門家は、多くの家庭で日々使っている身近なアイテムの中に細菌が含まれているので、これは健康被害に通じる可能性があるというのです。
これには焦げ付きを防止する鍋やフライパンには殆どがテフロンコーティング加工をしている。だが破損していれば有害物質やマイクロプラスチックは放出される可能性がある。本来は安全で耐熱性に優れている素材だが、早く新しい製品に取り換えるべきとしています。
また食器を洗うため浸かっているスポンジ。これを濡れたまま長く使っていると雑菌が溜まりやすく、最大362種もの病原菌が含まれていたという。また1平方センチメートルあたり、540億個もの細菌が認められ、サルモネラ菌、大腸菌や腸の感染症を引き起こす危険な菌があった。全ても水分を絞り出し、乾燥した場所に置く事。少なくても一カ月に一回は取り換えるべきとしている。
株式会社VACコンサルティング 顧問
(IBPC大阪 ベトナムアドバイザー)
木村秀生