DELTA ARCHI TECTS VIETNAM CO.,LTD.
代表取締役社長 三角照夫
ベトナムへ入国後、空港から専用タクシーで隔離ホテルへ送迎され、この時は1週間のホテル隔離、その後自宅アパートでの自主隔離1週間を終えたその後、2022年のニューイヤーをサイゴンで迎え、2022年1月14日に地鎮祭のために飛行機でタンソンニャット空港からからヴィン空港まで飛んで、ヴィン市内のホテルへ到着。市内はまだまだCovid-19の影響でほとんどの店舗が営業していない状況。そんな中、前日から乗り込んでいるローカルゼネコンのスタッフ達が、せっせと地鎮祭の準備をしてくれていた。
ベトナムでも地鎮祭をやるんだ?日本に住んでいる私の友人たちは感心していたが、日本は神道において八百万神を尊ぶ精神が根本にあり、その土地の神様にこれから始める工事の無事・安全を神主様にお願いして祈願する。日本の場合、お坊さんではなく神主にお願いするのだが、ベトナムの場合は土地の神様への御供物とお坊さんにお経をあげてもらった。
粛々と式次第が進行するのかと思いきや、その様子はお祭り好き、イベント大好きなベトナム人ならではで、派手なBGMが流れ、クラッカーが飛び散るといった具合。盛砂に鍬を入れる儀式もちゃんと行った。残念ながら参加できなかったオーナーや会社の経営陣の方々にはビデオレターでコメントをいただき、その様子を動画で撮り、後日拝見していただいた。また、あいにく地鎮祭後の食事会はCovid-19のおかげで行わなかったが、地鎮祭を行うことで私を含め、工事関係者たちは今まで以上に気が引き締まった。
実は地鎮祭の開催前の2021年12月22日に一度、この工業団地に訪れている。それは工場用地の土地の契約に伴い、土地の引き渡しの締結の時だ。私はまさかとは思ったが、念のためローカルゼネコンに測量チームを連れて来させ、敷地を再測量させた。案の定、境界杭が10cmずれていたのだ、それを工業団地の担当者の目の前で見せ、問いただしたところ彼は悪びれもせず、「それは許容範囲の誤差です」と言い放った。私はブチ切れ工業団地の測量チームを「今すぐ連れて来い!」と言い再測量させ、境界杭を打ち直させた。「やれやれこれは先が思いやられるぞ」と、、ところが今となってみれば、これくらいのことはとても些細で、たわいもなく、今後訪れるさまざまな問題に比べると、全然大したことはなかったのだ。
写真は2021年12月14日地鎮祭の様子 著者は右から4人目
次回予告:
地鎮祭を終えホーチミンへ一旦戻り、旧正月(テト)明けに荷物をまとめてゲアン省ヴィン市まで約1,400kmの移動。