ベトナム日系工場建設奮闘記 ~ナカノアパレルベトナムNghe An 工場~【第6回 この地域は他の地域より旧正月(テト)休みが長いんだって!そして「外国人税」の洗礼】毎週更新

2022年6月2日(木)

DELTA ARCHI TECTS VIETNAM CO.,LTD.
代表取締役社長 三角照夫

 ようやく修理屋の社長に連絡がつき、今日の15時くらいには修理が終わっているから取りに来るよう言われたので、現場のベトナム人スタッフと一緒に修理屋へ車を引き取りに行った。なんでもこの地域は他の地域より旧正月(テト)休みが長いそうだ。今年の旧正月(テト)明けは一般的には2月7日だったのだが、この辺りは15日まで休んでいるのだそうだ。なので、昨夜は夕方から仲間と飲んでいたので電話に出なかったんだって!また、接続部の部品がなく自作するのに時間が掛かったそうです。マジか、また勝手に変な配線したんじゃないだろうな、、と心の中で思いながら、クラクションをチェックするとキーをオンにしても鳴らないようになっているし、押せばちゃんと鳴るじゃん!「どうよ!」と凄いだろう、と言わんばかりのドヤ顔の社長。疑ってごめん社長!修理代を支払いホテルへ戻る。戻る前に、「あ、そうそうガソリンを入れないといけない」と思ったが、まあ明日の朝、現場へ行く途中で入れることにした。
 朝、現場へ行く途中にガソリンスタンドに寄り、「満タン!」とガソリンスタンドのおばちゃんに頼み、ガソリンを入れた。途中、ガソリンを入れているノズルが「ガチャン」と鳴り、それでも少しノズルを持ち上げてガソリンを目一杯入れようとしてくれている。と、その時は思った。
 私はすでに1,400km以上、このランクルでベトナムを縦断してきて、途中何回もガソリンスタンドでガソリンを給油してる。燃費を計算したかったのでその都度、走行距離、入ったガソリンの量、値段をメモしていたので、どれくらい入るか、金額がいくらくらいかを予想できていたのだ。ところが今回「満タン入りました」とスタンドのメーターを指差し、1,500,000vndと言われたが、ランクルのガソリンメーターは半分を少し越えたあたりで針が止まっている。まあ、走っていればメーターの針もうごいてFullの位置まで動くだろう、と思ってお金を支払い現場へ向かったが、一向にメーターの針が動かない、、あれ?クラクションに続きメーターも壊れたかな?と思っていたが、いやいや「満タン入ってへんやん!やられた!」ベトナムの人たちはガソリンを入れる時、バイクでも車でもそうだが、満タンとは言わない。
 バイクなら30,000vndとか車なら500,000vndと金額指定で入れることが多いのは知っていた。しかし燃費を計算したかった私は今回の移動ではいつも「満タン!」と言っていたのだ。過去のデータから金額はそれらしい金額だったが、実際に入れられたガソリンの量は半分しか入ってなかったのだ。「きたきた、車に乗ってるし外国人だし金持ってるやろ」ということで「外国人税」を取られてしまったのだ。
 それにしても1,500,000vndの半分750,000vndも取られるとは、、これに対して私は「外国人税」を取ったおばちゃんに腹が立った訳ではなく、ベトナムに11年(事故で2年1ヶ月のブランクはあるとして)も居ながら、気づかなかった自分に腹が立った。昨日今日ベトナムに来た人間が「外国人税」を取られるならまだしも、この私が?んな簡単なことも気づかなかったとは、、ショックだった、、まだまだこの国は奥が深い。これからは現場のスタッフにお金を渡してガソリンを入れに行ってもらおう。曇り空で霧雨が降る寒い現場事務所で心に誓ったのだ。

次回予告:
いよいよ工事開始!杭工事