男と女のラブゲーム②

2020年7月20日(月)

・横道に逸れれば丸裸 キビシィ~お仕置きが待っている

父親がベトナムで委託製造をしていた商品。これを自社でということで現地に派遣されたのがご子息。HCM市郊外に製品を作っている集落があり、此処に工場を構えたのです。さてよくある話。ほどなく彼の地の女性と恋仲になるのは若さの特権で時は掛からない。家族ができ仕事も軌道に乗って行きました。しかし注文品を造って日本へ送るだけで苦労する訳ではない。工場の周りには何もない。こうなると余裕ができて暇を持て余し気味。我慢できずにはけ口を求めて都会へ行くのはシナリオ通り。徐々に両足を深みに突っ込んでゆきます。
という事で市内のほぼ中心部の一角を得、おしゃれな建物を造って別事業を始めた次第。大人しくして熱心に仕事していれば何の問題も生じないが、奥さんは勝気に勝るベトナム女性。感性の違いを受け流せばいいのだが、年齢が近いと反発してしまう。溜るフラストレーションに依り処を求め、日本女性と話がしたくなる。息抜きするだけで良かったのに、勢い余って懇ろになるのは外地故に早い。そぶりが段々と怪しくなるのを察知する五感に鋭敏な嫁が嗅ぎとり、ばれるのは時間の問題。かくして工場は嫁が支配。地元商工会議所は市の海外進出成功事例と彼を紹介したが、爾後の噂で帰国する羽目になったとか。
不動産も何時しか人手に渡り、今は別の建物が建っている。そのままならどれだけの資産に膨れあがったかも知れないのに、大やけどを負って全てがパー。
こういう類の痴話はままあって、家や車の献上はありふれた話。店まで無くなることだって珍しくはありません。一時の快楽の代償は大きく取り返せない。

・イカレタ日本女性が貢ぐベトナム人男性 最後は泣き寝入と決まっている

ある時、僅かしか日本人が在住していない地方の都市でのこと。日本人女性が居て妊娠しているが国籍を変更すると言い張る始末、友人が止めたいという。一旦国籍離脱をすると大変な事になるのです。本人は知らないが、一度日本人と結婚し子供が生まれて直ぐ離婚。男は再び別の日本女性に乗り換えた危ない人物だと知る私と友人。貴女で三度目ョ、男は札付きの日本女性を喰いまくる噂のオーナー。友人と懸命に説諭をしたが、世間話で何と彼女の父親は大学の同期生。嘘の様な本当の話。なおさら諫めなければいけないが頑として受け付けない。その後、友人が死去したため知る由はないのだが、またもや捨てられたのか。日本人の若者が多く泊まるホテル。せめて簡単な英語くらい話せよ。

面接の時にはひた隠し。バイタク兄ちゃんにのぼせ上り、東京の会社を辞めて後先考えずに来越した高学歴の三十路女子、手に負えない。相手に殆ど資産とする物がないままに同棲。ベトナム人スタッフによるとホテル前に屯しているバイタクの兄ちゃんとちょんバレ、評判は良くない。しかしコマメに退社時に迎えに来る。これや!アホみたいにほだされて貢ぐのは。仕事中にもメールを送っているY子、エエ加減にせえよ。とうとう子供を引き取りお別れと聞く。
他にキャンディーズではあるまいに、年下の男の子を連れて帰国したいと周りに話す尻軽女。度が過ぎて社長もレッドカード。何の取り柄も無いと知れば、内緒の親は気が狂うほどに怒り心頭だが、溺れる女は何故か現れます。

・一店目で成功するも二店目は運が尽きあえなく沈没 スッポンポンの丸裸

事業を整理。その資金を元手に飲食店を始めようと知り合いの在住者Kを頼ってやってきたS。Kは日本料理店が片手に満たない時期から、当時アジアでは珍しく手打ちの蕎麦に餃子の皮までつくって卸すほど。Sは何も現地事情が分からないので助力を頼み、一緒にする様な雰囲気になったのだが、結局は利用するだけですっぽかし。まだ少なかったラーメン店をするといい、日本から持ってきたこだわりの鰹に昆布を使うと見せてくれる。これだけでも変人の道楽だが東京の有名店から暫く料理人を派遣して貰い、1店目は盛況を極めました。
雇った日本語のできる若い女。Sは結婚の経験がなく、還る場所もないため何かと頼る様になり、あらぬことか帳場を任せたのが下り坂まっしぐらの始まり。
調子に乗って二店目。当時は日本人など来る由のない場所。決めたのが件の女。5階建てビルを借り日本食レストランを始めるという。改装は女の知人がするけれど、空調関係を見積もって欲しいと約束の日時に現場に行くも誰も居ず、果たしてニャチャンで遊んでいて連絡がとれない。こらアカンわ!危険を察知。
考えれば女はHCM市でライセンスが取れない筈、どう細工したかは知らない。結局3千万円を改装費用に掛けたと話すが、寄ってたかられて高額巻き上げ。しかしものの一か月も経たずに地元公安とみかじめ料で揉めたと伝わってきた。
プライドを傷つけられては示しがつかない。伝家の宝刀を抜かれてライセンス召し上げ。外国人が表に出てはならないのに妙な正義感を出しては不条理にも潰されるだけ。脇が甘く、小娘に惑わされ、懇ろになってはいけない戒めです。

これ等は実際にあった氷山の一角。公然の秘密は山ほど浮ぶ。現地のシキタリを知らずして安易な振舞は、一歩間違えれば在住者の茶呑みの笑い話では済まなくなる。また他人事ではなく誰しもが当事者になり得る場合もあります。
一説に拠ると3年経てば離れるのがほぼ半数、というのが国際結婚とか。惚れた腫れた期間だけ良いのは何処でも同じだが文化や習慣など異なる。許容範囲が何時しか理解や限度を超えてしまう。また事業や仕事が軌道に乗ってくるほどに、落とし穴や魔の手が潜んでいるのも共通する様です。

株式会社VACコンサルティング 顧問
(IBPC大阪 ベトナムアドバイザー)
木村秀生