出稼ぎの最終形態 娘を外国人と結婚させた豪邸建設

2023年2月24日(金)

ネット記事に、ある社会派と称するルポライターが上記のタイトルでベトナムの花嫁村?の知られざる実態として記事を書いておられました。
日本で増加の一途をたどるベトナム人。だがベトナムでは娘を外国人と結婚させる村があり、韓国、台湾などへ嫁がせて潤う集落があるとルポしている。
彼によると、カントー市へ旅した際、スマホのベトナム版アプリに現地の結婚エージェントから、たどたどしい日本語翻訳で「ベトナム人妻をお探しですか?」と表示されたという。
「はい」と打ち込むと、同じ情勢の写真が10枚送られてきたが修正しまくった感があるもの。25歳で独身、大卒で日本語N4とある。ご丁寧に身長、体重、などなどプロフィールが。だがN4とは簡単に取れるものでなく無く、この地で大卒も怪しいのだが、とにかく会ってみる事にしたと書いてあります。

カフェに現れたエージェントの若い女性は彼が意外と若いので驚いたというが、問い合わせて来る外国人の多くは3パターンだという。即ち貧しい人、高齢者、或いは金はあるけれど中高年。
日本にも代理店があるというが、この場合費用は高額で90万円~190万円にもなると説明。ベトナムでならわずか7000万VND(約41万円)だといい、全てを代行してくれるという。
但しこれは斡旋料で、女性の家には別に45万円ほど支払う必要があるというのです。

確かにネットではベトナム人の女性を紹介するサイトが幾つかあって、写真も掲載していてキレイと思える人は婚約済とかになっている。しかし記載されているプロフィールなんてどこまで本当なのか分らない。
これにはエージェントの人は、お金を目的に外国人と結婚を来る返す女性もいるがウチにはそんな人はいませんと強調したとある。こんなのはウソだがそうであっても否定する。また結婚前に日本語を習わせたいのなら日本へ行くという前提だが毎月の生活費と日本語学習の費用を1000万VND~1400万VND払って欲しいと話してくる。要は金の生る木です。
だが何も日本人だけではなく、中国、韓国、台湾からも客は居て、綺麗な女性ほど取り合いになるとけしかけて来る。
こうして外国人と結婚し、毎月実家に送金して来て家族は悠々自適。家を新築したという人が多い、花嫁村が出来上がるというのです。実際、こういう事が始まる前は貧乏な寒村。2005年位から急増したとの現地紙の報道がある。
なかには若い女性の3分の1が海を渡り、こうした送金で貧困率が10年間で13%から5%以下になったともあります。

以前にもコラムに書いたが、わざわざツアーを組んで嫁探しに来る中国人や韓国人がいるほど。実はこの品評会がすさまじくエゲツナイ、まるでストリップで体の隅々までチェックするが、誰が撮ったか分らないがネットに上っている。
しかし殆どが悪質なエージェント。ぼったくりに会うとか、女性も「外国へ」と勇んでいくととんでもない貧農で、牛馬のごとく農作業にコキ使われ、家事労働などは全てやらされたとか、夜ごと輪姦に遭ったとか暗い話が飛び交う。
挙句の果ては夜逃げと売春、自殺までと人権などお構いなし。以前に韓国人との結婚は禁止とか、政府が文句を言ったとかもあったけれども、止みません。

最近は知らないが、20数年前から日本人が来越してこうしたエージェントに頼らず結婚した人は結構いる。いくつもの物語は夫々あるが、これは省略するとして、家庭円満で上手く行っている人もいて、私が知っている中でも子供は成績上位で日本語・ベトナム語・英語など熟している。
また若い駐在員などは、これまた高学歴の女性とご縁があって国際結婚。帰国せずに現地で頑張っている人も何人かいます。
人生いろいろ、敢えて国際結婚という必要すらない人もいるが、しかし文化や風習、教育格差などで問題を抱える人がいない訳でもありません。

ところがこうしたご縁ではなく、高額のお金を結婚エージェントに支払って、とんでもない事態になった人もいる。
一般的に多くのベトナム人の地方の、多分農漁業などに従事する親を持つ娘。
当然だが学歴などなく、躾も出来ておらず頭脳も低い。ピチピチの体に、若いだけが取り柄。こんなアホ娘に騙され遠くの田舎にいそいそと出かけ、家まで建てさせられた挙句、一族郎党の食い物にされた人がいたが、彼は着の身着のままでHCM市まで逃げてきて日本人宅に転がり込んだのです。
金蔓を逃がした女とその家族、逃がしてなるものかと追っかけてきた。と彼は言ったが、よせばいいのに籍は入れたままなので離婚しなければケツの毛までで抜かれたうえに、慰謝料まで言われるとどうしようもない。家は処分して憧れの結婚生活を海外で始めたが、何とナニもさせて貰えず搾りふんだくられた。もう一銭の金もない。慌てて日本のエージェントに連絡したが自己責任となしのつぶて。こういう危険な事だってあるのです。
彼な元技術系公務員。真面目だけれど何にも出来ないと来ている。ベトナムのド田舎に来れば悠々自適と思ったのか、これは騙される方も悪いのです。
殆どの人は結婚まで精々2~3回しか会わない、おまけに双方語学が出来る訳ではない。常識を超えたとしてもあり得ない無謀さ。そこまで結婚したいという願望があるのか。日本人が駄目なら外国人?ならば会社を辞めて現地で生活し、日常の現地の人との交流から必ず良いきっかけは必ず出来てきます
大金を支払ってまで焦る事など無く、此処は良きご縁を、天命に従いなる様になると構えるのがいいのではないでしょうか。
敢えて記事にしたというのは、ライターだから仕方がない。だけど面白おかしく書くのはいけない。事件が起きているのは事実だし、だけど責任はこうした業者に騙される方かもしれません。

もう一人の地方公務員。神経痛なので寒い所がイヤと辞めてなぜかベトナムに来た。家が近所なのでしょっちゅう日本人の店に来て雑談をしていた。
ある時、どういう巡りあわせ知らないけれど、二回り以上下の娘と親しくなってゴールイン。ところがご多分に漏れず貧農の娘。親も良くはなく、牛一頭のオネダリだけ。これでも彼らには相当の贈り物。
暫くして彼は、都会は喧しいとダラット近郊の村へお引っ越し。その後は分らない。万一の事があっても年金は嫁さんに行くと言っていたから、何かの事情があったかもしれないが、その方にとって様々に深い訳がある。

株式会社VACコンサルティング 顧問
(IBPC大阪 ベトナムアドバイザー)
木村秀生