人材紹介会社を利用した場合の日本人人材の採用(3/3)

2019年7月12日(金)

前回は、ベトナムでの日本人人材採用としては、最も一般的である「人材紹介会社」を利用した場合の「5. 面接(Skype・現地)」までをご説明しました。

今回は、残りの「6. 内定」と「7. 入社」を詳しくご説明をします。

<人材紹介会社を利用した場合の日本人人材の採用の流れ>
1. 問い合わせ
2. ヒアリング
3. 申込書の確認・締結
4. 紹介(書類選考)
5. 面接(Skype・現地)
6. 内定
7. 入社
 
 
6. 内定
「5. 面接(Skype・現地)」を経て、企業様にてベトナム転職者様を採用すると意思決定したら、「6. 内定」となります。まず人材紹介会社の担当者に、その転職者様に内定を出すことの意思表示をします。通常はメールや電話で伝えることになりますが、ミスコミュニケーションが発生しないようにメールなど形に残る方法で伝えるのがベストです。

人材紹介会社の担当者に内定を伝えて終わりではありません。ここからが一番重要になりますが、企業様にて「内定通知書(または内定承諾書)」を作成して、人材紹介会社経由にて転職者様に送付して、企業様の内定の意思表示と、転職者様の内定承諾の意思表示を書面にて締結することになります。

通常は、人材紹介会社にて「内定通知書(または内定承諾書)」の雛型を用意していますので、自社で雛型を持っていない場合や初めての日本人採用の場合には、人材紹介会社に雛型を依頼して取得しましょう。

「内定通知書(または内定承諾書)」の記載言語は、英語でも日本語でも構いません(ベトナム語で記載する必要はございません)。なぜなら、あくまで企業様の内定の意思表示と、日本人ベトナム転職者様の内定承諾の意思表示を書面にて締結することが趣旨となるからです。

「内定通知書(または内定承諾書)」に記載する主な項目は以下となります。

  • 職種(ポジション)
  • 業務内容
  • 勤務地
  • 勤務日
  • 休日・祝日
  • 勤務時間
  • 給与(VNDにて記載。USD表記の場合は、VNDへの換算レートを記載)
  • 手当・福利厚生
  • 賞与
  • 昇給・査定
  • 入社日
  • 試用期間および試用期間中の給与
  • その他

 
上記の項目は、入社時に締結する「雇用契約書」の雇用契約条件と一致させておく必要があります。なぜなら、転職者様はこちらの「内定通知書(または内定承諾書)」の内容に同意して、入社を決断しており、入社してから「雇用条件が違う。」となれば、トラブルになる可能性が非常に高いためです。

企業様におかれましては、「内定を出した転職者が他の企業に行ってしまうかもしれない。」などご不安な点もあるかもしれませんが、「内定通知書(または内定承諾書)」は充分に時間を取って、しっかりと考えながら作成されることをお薦めします。作成に時間がかかる場合や、記載内容に不明な点がある場合は、人材紹介会社の担当者にその旨を伝えて、転職者様との調整をお願いしましょう。

「内定通知書(または内定承諾書)」を作成しましたら、企業様にてサイン・捺印をして、人材紹介会社経由にて転職者様への送付となります。転職者様にて、「内定通知書(または内定承諾書)」の内容をご確認いただき、内定承諾となった場合は、「内定通知書(または内定承諾書)」に転職者様のサインが入り、両者のサインがある「内定通知書(または内定承諾書)」が人材紹介会社経由にて企業様のもとに届きましたら、内定の合意となります。

場合によっては、転職者様が「内定通知書(または内定承諾書)」の雇用条件に納得がいかず、交渉となる場合もございます。人材紹介会社の担当者経由で企業様のお考えを伝えて交渉という方法もありますが、ここまで来ましたら、お互いにどこまで納得できるかという点もあろうかと思いますので、再度面接(面談)の場を設けて、直接お話して、企業様のお考えを伝える方がよろしいかと思います。

内定合意となりましたら、通常は、ここからは企業様と転職者様が直接やり取りをするようになります。やり取りする内容は、労働許可証取得のための必要書類の準備や、業務内容の教育資料のやり取りなどになります。

転職者様が日本から来られる場合は、ベトナムでの住居・生活事情の情報を提供することで、転職者様の不安が和らぐこともありますので、可能な限りコミュニケーションを取り、転職者様がベトナムでの仕事・生活に馴染めるサポートをしましょう。
 
 
7. 入社
いよいよ転職者様の入社となります。転職者様は不安と期待を持っての入社となりますので、温かく迎え入れてあげましょう。

入社をしてから始まる作業もあります。「雇用契約書」の締結をはじめ、労働許可証・一時在留許可証(テンポラリーレジデンスカード)の取得手続きや医療保険の加入手続きなど、書類手続きが発生しますので、入社日を迎える前に、人事担当者の方とやることリストを作成し、それに基づいて、何がどこまで完了したかを転職者様と共有しておくとスムーズに進みます。

転職者様が入社されて最初の1~2週間は、会社への適応を含めて色々と負荷がかかっている状態です。(日本からベトナムに来た方は、ベトナム生活への適応にも負荷がかかっています。)体調が悪くても本人からは言い出しにくい状況でもありますので、様子(表情や行動)を見ながら、随時適切なフォローをしてあげることが、より良いスタートダッシュを切ることに繋がります。

そして、忘れてはならない点として、転職者様を紹介した人材紹介会社より成果報酬額の支払いがあります。転職者様が入社すると、その旨を人材紹介会社に連絡します。そうすれば、人材紹介会社より請求書が送付されますので、指定の期日までに振り込みをします。

尚、その際には、万が一の企業様と転職者様のミスマッチが発生した場合に備えて、人材紹介会社の保証期間や保証内容(返金、転職者のリプレイスなど)も併せて再確認しておくことをお薦めします。

以上が、人材紹介会社を利用した日本人人材の採用方法となります。

人材紹介会社は採用・転職のプロであり、転職者様を集める能力もあります。しかし、会社のことを一番知っているのは企業様自身に変わりありません。良い採用活動のためにも、どのような人が欲しいかをしっかりと考えて明確にして、その判断基準も明確にすること。その上で、人材紹介会社を活用することがマッチした人の採用となります。

筆者:ASPIRATION VIET NAM CO., LTD・代表 福田 昌志

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