意外? 世界最大のコショウ生産国ベトナム

2019年6月5日(水)

ベトナムは、近年、アジアの中でも高い経済成長率を維持してきました。特に、サービス業と工業・建設業の名目GDPの伸び率が顕著ですが、農林水産業も成長が続いています。

農産物の生産量は、数十年前と比較して、耕地の拡大とともに、大幅に増加しています。また、輸出についても、近年、非常に増えており、主要品目としては、コーヒー、コメ、カシューナッツ、コショウ、天然ゴムが挙げられます。これらのうち、コショウは、生産量世界第1位であり、世界有数の輸出を誇るまでに成長しました。

2000年以降コショウの生産が急増

国際コショウ協会によると、2017年のベトナムのコショウ生産量は、約18万トン。ベトナムは、世界最大のコショウ生産国です。
実は、同国が、コショウの生産で世界の約40%を占める一大生産拠点にまで成長したのは、2000年以降のことです。
コショウは、価格変動はあるものの、グローバルマーケットにおいて高値で取引されていることから、同国では、2000年以降、生産者が急増しました。そして、作付面積も、数年間で倍増しました。

その一方で、生産量を増やすため、大量の農薬や化学肥料を使用する農家も多く、残留農薬に関して問題視されています。また、土壌に大きな負担を掛ける栽培法は、持続的な生産を妨げる可能性があります。

日系企業によるオーガニック栽培が定着するか

カネカグループの現地法人KSSベトナムは、2011年から、南部のビンフォック省の自社農場で、コショウのオーガニック栽培を開始。堆肥はヤギのフンから、防虫剤は天然物から自社で製造するなど、オーガニックにこだわっています。
オーガニックコショウは、価格が高い傾向にありますが、世界的に注目されており、残留農薬基準の厳しいヨーロッパなどから、強い引き合いがあります。

最近では、ベトナム国内でも、オーガニックや減農薬に関心を持つ近隣農家からの問い合わせが増えているとのこと。同国の農家も、生産量一辺倒から、質を徐々に意識するようになってきています。

同社によるコショウ栽培は、まだ実証段階にあり、収穫量もそれほど多くはありませんが、近隣農家らとともに、コショウ生産者として発展していきたい考えでいます。

農薬、化学肥料に頼らない、持続可能な生産体制が構築できるかが、ベトナムコショウ産業における今後の課題でしょう。

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