日本人が思い浮かべる「東南アジア人像」として、よくあるのが、「陽気でおおらか」というものです。
しかし、東南アジア人といっても一様ではなく、ミャンマー人は、私たちが思い浮かべる典型的な東南アジア人のイメージとは少し異なるようです。
今回は、ミャンマーの国民性についてご紹介します。
穏やかなで親切な人が多い
ミャンマーでは、国民の90%近くが仏教を信仰しており、日常生活に仏教が深く根ざしています。このため、ミャンマー人は、信仰心の厚い人が多く、穏やかな性格の人が多いといわれています。
また、英国のチャリティー団体が行った調査によると、2017年版の世界寄付指数ランキングにおいて、ミャンマーは、4年連続1位となりました(日本は111位)。特に、金銭による寄付のポイントが高く、仏教の教えでいうところの「施し」が実践されている結果とも解釈できます。ミャンマー人は、弱者に対して自発的に支援を行っており、親切な国民性といえるでしょう。
日本に対して好感を抱く人が多い
ミャンマーは、一般に、親日的な国といわれています。
日本の外務省が2017年に実施した「ASEAN10か国における対日世論調査」によると、「今後重要なパートナーとなる国は?」という設問に対して、54%の人が「日本」と回答しています。また、「最も信頼できる国」として、34%の人が日本を選んでいます。いすれも、選択肢にあった他の国々(米国、中国、インドなど)よりも高い割合です。このような調査結果からも、ミャンマー人が日本に対して好意的な印象を持っていることがうかがい知れます。
上司や年長者に対して忠誠心が強く従順
ミャンマー人は、年齢や地位が同じような同僚や知人に対しては親しみやすく、上司や年長者に対しては忠誠心が強く従順であるとされています。このことについては、軍事政権時代の名残とする見解もあります。
上層部から指示がある場合は、意思決定がスムーズであるようです。また、アシスタントとして雇用する場合は、指示には忠実に従い、サービス精神も発揮してくれそうです。
その一方で、トップの判断がないと物事が進まなかったり、上司に対して誤りを指摘できなかったりするため、仕事が停滞することもあります。
現地の人を雇用する際には、あらかじめ理解しておきたいですね。