■第2回 2000年代(チャイナ+ワンのベトナムへの波)
2000年、このあたりを境にこれまでの中国一辺倒できた日本企業のアジア進出に少しずつ変化が出てきた。90年代の中国は世界の工場として世界経済に舞台に躍り出て、その安価な賃金をもとに世界中に製品を輸出し、経済大国の道を驀進していくのである。そんな折、その分岐点となったのが2001年から燻り続けてきた日本における感情が2005年に反日デモという形で表に出てきた事件である。これは日本企業の中国一辺倒だった思考に大きな影響を与えるのである。そのころ盛んに言われ始めてのがチャイナ+ワンである。中国のカントリーリスクに恐れをなした日本企業が次なる投資先を探し始めた。丁度、ベトナムは1998年の東南アジア通貨危機にさして引きずられることがなかったのと、人件費の安さから日本企業の注目を浴び、日本からの進出が一気に加速していくのである。ベトナム第2次ブームの始まりである。(ちなみに第1次ブームは1994年~1997年/アジア通貨危機でとん挫)
参考(ホーチミン日本商工議所会員数推移)