ベトナム日系工場建設奮闘記 ~ナカノアパレルベトナムNghe An 工場~【第28回 Nghe An で桜は育つのか?】毎週更新

2022年11月16日(水)

DELTA ARCHI TECTS VIETNAM CO.,LTD.
代表取締役社長 三角照夫

 さて、工事もいよいよ終盤に近づき外構工事を始めるため工場敷地内にあったコンテナハウスの現場事務所を撤去する段階になってきた。ローカルゼネコンは工業団地外にある一軒家を借り、そこを事務所にすると言う。問題は弊社事務所とナカノアパレルの幹部クラスとしてすでに採用している4人の居場所だ。
 今回建設しているWHA工業団地内にある工業団地管理会社のオフィスにある会議室を貸してもらえることになったので、そちらへ引っ越しすることにした。
 約ひと月、工場内にある本来の事務所の内装工事が終わった時点でそちらへ移るといった段取りだ。
 そしてあっという間にコンテナハウスが撤去された。いままでそこにあったものが無くなる寂しさはあるものの、これは工場建設が順調に進んでいる証拠だ。敷地内がかなり整備されて、芝を植え始めたり、道路を整地し始める。設計では植栽は見積もりに入っていないので、私はある方法を思いついた。
 ダラット市にいるラムドン省森林保護局副局長の友人が日本から桜の木を輸入していて、2千本ほどの桜の苗木を持っていると言うことで、今回私がNghe Anで工場建設にたづ触っていると言うことで、特別に分けてくれることになった。「何本でもすきなだけ持っていけ!」と言ってくれたので10本だけ分けてもらうことにした。また、現場まで送ってくれる手配までしてくれた。ダラットからNghe Anの友人へ配送してもらい、友人がそこから現場まであ込んでくれた。それも皆が私を応援してくれるということで、自分の時間を割いているにも関わらず、無償で動いてくれた。ベトナム人の友人たちには感謝しかない!
 到着した時点で2本折れてしまっていたのだが、残りの8本は大丈夫だったので植えることにした。どうしてなかなか元気がなさげだが、来年の春には花を咲かせてくれるのだろうか、夏は暑くて冬は寒く、雨季には大雨が降るこの厳しい環境の土地でうまく育ってくれればいいのだが、と願うばかりだ。

次回予告: 工場事務所内へ引っ越し

桜の苗木は、一旦保管したのち現場へ植え替えたのだが、、