プノンペンとシェムリアップ ニ都物語 カンボジア③

2021年4月10日(土)

・プノンペン市内の見どころ

市内で見学する基本的な場所といえば、メインの王宮と国立博物館にオールドマーケット。一人で地図を頼りにふらり街歩きでも問題ない。フランス植民地の歴史があるにも拘らず、中心部の道路はほぼ東西南北に通路が走っていて、それほど遠くないところに観光スポットがあるのでタクシーに乗る必要はなく、時間を気にしないブラブラ散歩が楽しめ、思いがけない発見があるとか、博物館周辺には統治時代の風格のある建造物・工房などが集まっているので興味をそそられます。

ツアー利用は少し距離があるキリング・フィールドとトゥール・スレン博物館(政治犯刑務所跡)。歴史的関心が全くなければ、拷問の痕跡を見に行くだけで面白味もなく、無体に殺害された犠牲者の頭蓋骨が収められた塔に花を手向けるだけ。霊感の強い方は寒気がして気味が悪いと仰います。博物館と言っても木造校舎跡で、写真が主。何をどう感じるかはその人次第。
そして大して目ぼしいものが無いけれど、ロシアンマーケットでのディープでローカルなお買い物。最後に市街地北側、小高い丘の上にある寺院・ワット・プノン。と、まあこの程度。
ロシアンマーケット辺りはミゼラブルな子供がいて、お恵みをと観光客を目当てに回ります。滅多にドネイションしないのだが、バスに乗り合わせた外国人と一緒に回るうち彼が1ドル渡したのでそれならと私もと。ボスが居るとも思えない余りのプアーさ。なのに、受け取った後に自然と両手を合わせる素直な心根が愛らしく胸キュン。一日一善、良かった!と感じるのだが。
カンボジアではスーパーでもレジが済むとキャッシャーがこの感謝のお礼をしますから、なんとも気持が良いもの。初めての体験した時、エッ!とカンゲキ。 お釣を貰うのを忘れた位の感動もの。何しろ98%が敬虔な仏教徒ゆえのこと。
プノンペンの中心部は華僑が多く住んでいるので、中国料理店が幾つもあり、日本人が好きな餃子や麺料理など各地方の料理多数揃っており、ガイドブックに載っているお店より他店がはるかに安くて美味。何度も海外に足を運ぶ人は、次第に嗅覚が研ぎ澄まされ、何れの地域でも見事に旨くて安い店を見つける事が出来ます。

・シェムリアップ

日本人はカンボジアと言えばアンコールワット。直行便が2019年12月28日から就航したがカンボジアの飛行機。成田からシェムリアップまで週2便という事だったが直ぐに感染が起き現在は分らない。何れにしてもプノンペンでさえANAが一日一便で、他国便に比べると不便です。
ビザは必要だが空港で直ぐに取れるので問題は無い。窓口で入国カードを書いて30ドル(金額は変更有り、その都度確認のこと)払えば物理的流れ作業、名前を呼ばれて受け取るだけで何も聞かれることはありません。
ラオスのように日本はビザなしにすべきでしょうが、外貨稼ぎの一環なのか。空港はアンコールに来た!という感じの赤い屋根が特徴。小さいのでタラップを降り、自分で歩かなければなりません。広くないので簡単明瞭でいい。

HCM市を朝出るバスだと、プノンペンのエージェントオフィスで乗務員交代。1時間程休憩してからシェムリアップへ向かいますが、到着は夜10時位。
距離にすればプノンペンからは250キロ程だが、全行程が国道とは言え一般の道なので時間がかかるのです。長距離が苦手な方はプノンペンで一泊して、翌朝出発すると昼過ぎの到着ですから楽チン。
しかし薄暮の田園風景は誠に美しく、田んぼの中にそびえた砂糖椰子の樹々の合間から、見え隠れしながら大地に落ちてゆく真紅の夕陽は実に幻想的。簡素な木造りの苫家からは夕餉を支度する煙があがり、広い庭には鶏一家が歩きまわり、幼い子供がこれを追い駆ける、異国で見るロマンチックで純朴な農村の光景はたまらない魅力。この自然の戯れを見逃さない手はありません!
やがて夜の帳がおりると、周囲は全くの暗闇に隠され幽玄の世界へ変わります。
この漆黒の中から忽然とほのかに青白い灯りがボーと目に入ってきます。そう、農村に電気が来ていない所は、夜になるとバッテリーからたった一本の蛍光灯で明かりをとり、家族揃って唯一の楽しみといえばテレビで娯楽番組を視るくらい。電気がなくなればチャージ屋で充電して貰えばいい。これがこの郷では普通の暮らしです。
電気が不自由なく使えるのは首都プノンペンと、観光都市シェムリアップなど一部だけ。外貨収入には電気が欠かせないのです。しかし自国では賄えない。バスはヘッドライだけが頼りで一目散に終着駅へと向います。闇間を走るバスに唯一生命を預けるように感じられ、旅のスリルと醍醐味が共にパーフェクトに味わえますから、時間のある方にもない方にもこの旅程はお勧め。
砂糖椰子の樹液を煮詰めると、コクのある糖を作ることが出来ます。この自然の恵みは土産店で民家でも売っている。

シェムリの町に到着すると高級でなければホテルは夜遅くのチェックイン可能。
若い人や旅なれた人、バックッパッカーが利用するゲストハウスなどは灯りを煌々とつけていて、もう誰も来なくなる深夜になるとゲートを閉めるのです。いつもこういう状態で予約無し客を待機してくれるフレンドリーさは実に有り難い。シェムリの人達は穏やかで素直な方が多いとの印象です。
飛行機とバスなどの客を全部合わせても、ホテルの収容リミットにはとても届きませんから宿泊滞在は大歓迎。日本人経営や主要客が日本人というところもありますから、旅慣れない方はメールで予約するか、旅行会社で申し込むのがベターです。ベトナムでは普段使うホテルに予約しても「聞いてないよー」という事態があるけれど、こちらはその問題はまず無さそう。

株式会社VACコンサルティング 顧問
(IBPC大阪 ベトナムアドバイザー)
木村秀生