韓国軍によるベトナム民間人虐殺訴訟 元兵士が初めて証言

2022年2月17日(木)

韓国メディアによると、11月16日ベトナム戦争に派兵された元韓国人兵士がソウル地裁の法廷で、当時、韓国軍が現地の民間人を大量虐殺したと証言。大きな波紋を呼んでいるとか。
この男性は、アメリカの傭兵であり韓国の最も強力で残忍だと言われた海兵隊「青龍部隊」に所属した兵士だったリュ氏とある。彼の言に拠れば子供や女性、高齢者に至るまで民間人とみられる村人を田んぼに集め、大量虐殺したと証言したのです。かねてからこの男性がこの問題に関して初めて証言すると話題になっていたが、これには賛否両論。真実が明らかにされる戸惑い。
ブーメラン効果を恐れているとか、隠し続けた嘘を闇に葬ってはいけないとか、当事者にしか分らない実態を語ることに喧々諤々のあり様です。

裁判を起こしたのはベトナム人被害者、グエン・ティ・タンさん。実は韓国の民主社会の弁護士会が彼女に代わり、ベトナム戦争民間人虐殺真相究明のため、2020年4月21日、韓国政府を相手に損害賠償請求訴訟を行なったのです。彼女が8歳だった1968年2月12日、ベトナム中部・クアンナム省ディエンバン村で家族など74名が韓国軍に虐殺され、本人を含む数十人もが負傷したとある。未だにその時の悪夢が忘れられず、韓国軍が殺害した罪のない村人の名誉をとり戻したいとの思いで訴訟に踏み切ったと言う。
だが韓国政府はベトナム人虐殺を一切認めておらず、可笑しなことにベトナム政府も韓国に謝罪要求していません。ところが2018年に文大統領が初訪越した際に、韓国軍参戦と民間人虐殺に遺憾の意を表したと新聞で報じているがこれは異なこと。大統領が認めているのに政府は無かったと無慈悲の門前払い。

しかしリュさんは何故法廷に立ったのか。良心が咎めたのか、墓場まで持って行くことに耐え切れず、一生忘れられないおぞましい事件を目撃した事を証言。
彼自身はこの虐殺に加担した様ではなったみたいで、部隊に戻る途中に道路をふさぎ村人が血塗れになって叫んでいたのでとても驚いたと述べている。
虐殺を行った他の兵士から事の顛末を聞いたところ、村を捜索中に連行した女・子供、老人を田んぼの隅に集めておき、捜索作戦終了後に中隊長にどうするのかと尋ねたところ、親指で首を切るジェスチャーをしたそうだと証言した。
隊員らは有無を言わさず村人を殺戮した状況を武勇伝のように話し、罪の意識は感じられなかったという。また法廷での証言を決心した理由について、戦争のない世界になってほしいという思い。戦争がどれほど恐ろしいものか、世間に警鐘を鳴らしたいと説明したとある。
だが、残念な事に韓国軍は当時そうするしかない状況だった。北ベトナム兵やベトコンが村人に扮し不意打ちで襲ってきたとか、戦争はベトナム軍と民間人を区別しないなど韓国軍を擁護する勝手な弁明が上がっている。おまけに韓国だけでなく連合軍もみんな同じだったと自己弁護、他者に厳しく己に弱い性悪さを暴露。あるいは行為そのものの信憑性を疑い否定する人も居ると言う。
しかし海外の情報を知っている人からは、民間人にベトナム兵士が紛れていたとしても確認もせず子供まで虐殺するのは悪魔の仕業など、韓国政府に謝罪を求める声も見られる。そのほか戦争が起きたら誰もが残忍になる。政府の謝罪は道義的にあり得るが、罪悪感を抱く必要はないとの声も見られたが、自国の都合のいい事だけ切り取って述べる掌返しは白々しくこの国の特長なのか。

だがこうした残忍な行為はもはやアメリカ軍内部でも実際に問題となっていた。
米軍にしても戦場で数々の非道・鬼畜の残虐行為を行い、この命令を聞かなかった兵士もいたが、軍事裁判を開いたところで上官が有罪になる事は殆どなく、これはこのような殺戮の最終責任者は大統領となるため忌避した説が有力です。
また当時の南政府ベトナム軍兵士は米軍や韓国軍と共に軍事行動する事もあったと言うが、米軍はともかく、韓国軍は南ベトナム軍と共同作戦をすることを極端に嫌い、単独行動することが多く、好き勝手し放題だったと聞く。さらに彼ら南の兵士でさえ韓国軍のこうした野蛮行為は見知っていたと言い、これには南北で分断されていたとしても同じ民族。黙っていられません。
当時の韓国は南ベトナムより金がない最貧国のひとつで、アメリカからの参戦要請に対して傭兵という形で最強の軍を送っている。言わば職業軍人であるが、憂さ晴らしの様にはけ口を非道行為に求めたのです。これに拠って多くのベトナム人女性を凌辱したうえに殺害した事実も明らかになっているほか、数万人もの混血児を置き去りにしたと言う破廉恥極まる極悪非道を平気で行いました。
彼らはライダイハンと呼ばれ、ベトナム国内には母子ともに貧困に喘ぎ、蔑まれ学業を受ける事さえ叶わず独学で語学を習得した人も多数居る。実際に本人が名乗り出て多くの真実が暴露されているが、これとて韓国内では隠蔽され、存在すらない不当な扱いを受けているのが実態。直接当人から聞いた話だが、もはや恨みはないけれど苦労した母親だけは幸せにしたいと語っていた。

米軍の孤児救出作戦とは大違い。またフィッリッピンのマルコスは生きて還って来いと訓令したとあり仕方なく加担を物語るが、韓国はそうではなかった。

アメリカ軍は前線からキャンプに戻れば冷たいビールやビーフステーキ、アイスクリームまで食べ放題。しかも一年で帰国できる人は多い。だがベトナム人は逃れられない。また韓国軍も米とキムチという貧弱な食糧しかない。しかし20キロを超える装備を背にし、夜間音を立てずに忍び足で行動する訓練を受けており、これには南の兵隊は恐怖と嫌悪感を持ったとされる。

戦争が終わっても長く韓国はベトナムに進出できなかった。今でこそ投資に関して世界でもトップクラス。テレビも韓国ドラマが花盛りだし、年間2万人ともいわれる沢山のベトナムの若い女性が韓国に嫁ぐ歪さ。
従軍した人の多くは韓国人を忌嫌っていて友人の一人もそう。国土を蹂躙され罪なき同胞を虐殺された記憶は消えず、被害者にとって戦争は終わっていないのです。

グエン・ティ・タンさんは韓国政府が賠償するなら受け取るが、金銭的な賠償は要求しない、名誉を回復したいと話したという。
これに反して真実を隠蔽。嘘で塗り固めた妄言を発し、金銭要求か相手を非難するしか能のない韓国人はどう向き合う積りか。参戦した多くの人からの証言で残忍無比は明るみになっており何時までもシラを切れるものではない。また裁判に期待はできないが、正義か隠蔽の繰り返しか。

株式会社VACコンサルティング 顧問
(IBPC大阪 ベトナムアドバイザー)
木村秀生