失敗から学べば成功への近道になることもあるという説

2020年8月5日(水)

海外進出を考えるうえで、新興国の問題点は概ね下記の如く共通しています。
事業環境とインフラ整備が十分ではなく、法整備もされていない。現地企業は国際ビジネスが分かっていない。マネジメントやマーケティング力はサッパリ。品質管理が出来ず、納期も遅れるなど問題がある。現地で生産するには原材料・素材の調達が難しい。人は多いけれど基礎が無く、管理職が不足している等々、この様なことが一般的でしょうが、成長過程には数多あるけど仕方がない。
誰も踏み分けていない荒野を進むのは大変。自分の前に道はない、俺が進んだ後に道が出きるとの格言にも、乗り越えるには並大抵の苦労では済みません。
知り合いで創革期に進出。胃を全適した人が居る程。本社役員に抜擢されたが健康と引き換えの勲章とは余りにも酷だが、やはり日本人の仕事魂の為せる術。
しかし時の流れの中で、徐々に改善されるところも見え、投資が増えるごとに成長の度合いが増し、段々と豊かになって来ることが肌で感じられるのは魅力。
隘路はあるがひとつのプロジェクトが完成してゆく。こういう充実した面白い側面もあって日本と異なる。これが後になって愉かしくも湧いてくるのです。
だが成長と共に賃金が増え、進出のメリットが低下していることに気が付いてゆきます。そうなると次の進出先は?と考えなければなりません。ベトナムもこのサイクルに入って来ている感じがします。海外慣れしたイノベーター企業は早くも取り組みを始めており、シンドイけれども利得が大きいことは経験上分かるのです。
しかし、何れの進出先でも先人の努力の賜物。日本企業は現地に馴染み、信頼を得てしっかり根を張っているのです。これはどの企業にとっても大きな財産。
在住の現法社長が 現地でのビジネスに関するブログを発信しています。何でも本社は一部上場企業だそうで、本人曰くベトナム進出後に遭遇したでき事を書いている。決して投資セミナーなどでは良い所だけを言うが、悪い話は教えてくれない。そこで皆が知らない話を、と言う次第で長年の積み重ねを文章に認めています。
これがなかなか正鵠を得ていて、実生活や実務に携わっていなければ分らない話がポンポン出て来る。単なる旅行の感想とか、ベトナムで生活してます!の類ではなく、日々起きるシビアな現実なのですが、日本で聞く投資話と大違い。投資を得るためには、アレコレと都合の良い事しか触れません。なので、現地では思いもよらない先制パンチが待ち構え、頭を打って初めて気が付きます。
こういう生の情報を得る事は何れにしても大切なこと。何らかの参考にすると、ご本人も義侠の冥利に尽きるでしょう。
一方ある教授。20年以上ベトナムに関わりってフィールド調査を行い論文に纏めています。ラジオ番組でも話をするなどしていましたが、しかしご自身での事業やスタッフを雇った経験もない。まして現地生活の体験すらありません。従って論文は殆どがヒアリングに拠るもの。これでは真実は捉えられない。
実態を知らないのでは、現地に居た者からすれば訴求力は感じられず、説得力にも乏しい。伝わって来るものが無く、実務には程遠くて役に立ちません。
客観的に分析する能力は長けていらっしゃる。簡単な内容でも如何にも難しく論理的にする学者の文章、読むには具体性がなくシンドイ。経営者とスタンスがまるっきり違う。肩書で信用するのはいけないが余りにも多い。
で、何を書かれているかと言うと、ビジネスで成功するためには、失敗しないこと、とあります。禅問答の様に煙に巻かれる。私、失敗しないので、なんて事は絶対にあり得ません。沢山聞いた所で、現地の実情を経験した訳ではない先生方の話の多くは情報の切り貼り。無料ならまだしも費用を払ってなど無用。
また失敗の始まりは気の緩みからとの御説。だがそんなことは自分の経験からもまずあり得ない。多くの駐在員は緊張した仕事と生活で連日必死。息抜きは飲み屋とかでするにしても、仕事上でとはいささか失礼な話。怒られまっせ。
実際に成功事例はありますからこれがセミナーで話される。そうすると其処に来られた人は、いかにも新興国は投資の楽園と勘違い。勇んで進出したものの成果は出ない。時と場合、相手に拠ります。
失敗しないために、何もしないというのは罪悪。とも宣う。誰も失敗したくはないが、こんな事を考えながら仕事する者はいない。感覚がずれています。
と言うことで早々と見切りをつけて撤退した企業があり、事例として挙げます。大きな会社では無いが、汎用品ではなく、やや特殊な部品を製造しています。この社長、創業者。しっかりとした哲学がある。私は危惧したけれど、これをベトナムで委託製造と販売する計画で駐在員事務所を設立したのです。
ところが誤算。造ろうにも出来るだけの技術が現地企業に無い。また市場性がありません。要するに時期尚早。現地事情を何処までご存じだったのか分らないが、知り合いが進出したそうで当社もと言う次第。昔と状況は違うのです。
進出にはタイミングがあります。時流も大切。一歩進んでいても、乗り遅れても上手くはいかない。似た事例は大手も含めて幾つかあります。先を見越して頑張る会社もあったけれど、普通は其処まで待たない。
その次。初めから相手を信用し過ぎる。素性や出自が分からないのに、日本語が出来るから採用などとんでもない。仕事が出来るのとは次元が違う。
最後に事業撤退。これがまた大変、整理には簡単ではなく1~2年掛ります。この間の経費負担はバカにならない。日本と条件や環境は異なるのです。

株式会社VACコンサルティング 顧問
(IBPC大阪 ベトナムアドバイザー)
木村秀生

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