不動産は必要があるから購入し、様々な事情から不要となれば売却する。べきだと筆者は思っている。こうした考えから投資や投機での売買なんてとんでもないことで、本来不動産価格も自由に決めて然るべき資本主義経済社会であるけれど国民の健康福祉を優先。外国人に拠る外国人の為のリゾート物件も含めて余りにも野放し故に、外国並に規制や制限、課税強化を講じるべきと考える。
日本の空家戸数は全国で900万戸を悠に超えていて、全戸数の約13,4%だとか。だが問題はこれからも続き人口減少に拠り二極化、大都市郊外の市町村でも限界集落になる予想が経済紙に掲載されていたが、2040年には大体2千万戸近くになり、実に4軒に1軒が空き家になると恐怖の試算がある。
大阪府内のある町村で、バス会社は赤字が続き事業を打ち切ったところもあり、高度成長期に開発した住宅地は公共交通での移動手段が消滅。こうなると価格は下落、売れる気配は無く、人が住まなくなれば廃屋となる運命が待っている。
方や東京、もはや普通の給与所得者ではマンションが買えなくなった。何しろ新築70㎡の2LDKが一億円を悠に突破しているのだから異常。日本の不動産は二極化している実態だが、首都圏への人口集中でさらに酷くなっている。
筆者が東京に居た時だが、青山1丁目まで直通30分で行ける溝ノ口にマンションを借りた。分譲貸の3LDK、家賃は90%が会社持ちなので自己負担は1万円と少し。駅から徒歩5分の距離、三井不動産の物件とかで、聞くと分譲価格は43年前だが3500万円ほどだった。しかし転勤族ゆえに何時異動になるのか分らないので買おうという気にはなれなかった。
昨年、都心で中古マンションが急騰して前年比25%もの上昇。犯人捜しで海外の人が投機目的で購入したという憶測を呼んだが、2億円以上の物件で短期での転売は無かったという調査が出たのです。
成約事例の調査では外国人・外国法人が1割、日本の法人が2割、個人7割という。外国関係者は現金買い、しかし日本の法人はノンバンク、信金、信組、地銀が融資しているが、都銀はなかったという。これはまさしく過去のバブル期に不動産業者がこうした金融機関から借り入れて物件購入したことを思い出させる。しかし外国人でなく、恐らく価格が上昇するので個人・法人の資産保有か投資目的で購入した結果、価格が上昇としたものとみられる。だが長期の保有はともかく、短期間での転がしで利益が出る訳ほど日本の税制は甘くない。
そこで引き渡しから5年間の転売禁止という停止条件、また同一人物での複数物件の購入禁止を千代田区は不動産協会に申し入れた次第です。業者としては自由主義経済なのでと消極的だが、今年2月に金融庁は全国地銀に不動産への融資に関して警告を発したとあり、バブル崩壊の可能性が出て来た訳です。
・ベトナムの不動産 投資家が損をした話
ベトナムでも大都市のアパート物件など、金融資産を保有するリッチ層が先ず動いたのです。高級分譲物件を外国人に賃貸、かなりの利回りが得られた時期もあった。一定の価格に成れば売却、利ザヤを稼いで大儲けした時期もあった。
順序としては株式が上昇、これをタイミングよく売却して不動産に乗り換える。この様な資金の循環が盛んに行われていました。
今は二度目のバブル期の渦中にあり、経済成長は順調に続いていて大都市圏での不動産価格は上昇。海外のデベロッパーが豊富な経験を元に建築品質や内装設備などで地元業者とJVでけん引した時期もあったけれど、今では地場企業が力を付けて来たために、地方でも活発に開発している状況となっている。
不動産に特化した経済ニュース紙があり、連日数十件の情報を発信しているが、この殆どは今も不動産市場は活発に動いており、大規模な開発が行われ、価格高騰から庶民のため社会住宅(公営分譲住宅)の建設も実施されているとある。
この不動産記事を見ていると物件の価格は天井知らずとも思えるけれど、だがある日系の地場発信の記事に、不動産物件売却数が増加、一部物件で大幅値下げという見出しがありました。ところが地場のニュースには欠片も見掛けない。
マイナスの情報を意図して流さないのか何とも言えないけれど、この記事内容とはベトナム不動産仲介協会の発表とある。即ち新築物件はこの限りにはなく、中古物件での取引ということでありました。
これに拠ると、投資家の不動産売却件数が増加しており、一部では早く売りたいがため大幅な値引きが行われているとある。特にレバレッジを利用する投資家の間で売却を余儀なくされているという。日本でもバブル期に盛んに行われた手法だが、一歩間違えば大変な損失となるので素人は手を出してはいけない。
低層住宅では一戸当たり1億~3億VND(60~180万円)で損切りとか。
これまで急騰していたのはこの裏の事情があったのと、価格上昇の勢いがなくなり投資家の売却心理圧力が高まった。オンラインで仲介を行う業者に拠るとハノイのマンションでは昨年末から停滞し、前年同期比で3~17%も下落。
それにもかかわらず買い手は付かないという。僅か半年前には先を争って購入を急いだのとは状況が異なり取引は低迷しているのです。
この理由だが、並行して住宅供給量が大幅に増加。不動産事情が変化しているためとある。20以上もの大規模プロジェクトが承認され、おまけに停滞していた複数の案件が解決したからとしており、この結果20万戸もが市場に供給されるからというので、投資家の保有する物件には目が行かなかったのです。
誰だって新築物件を選びたい。これは投資家が欲に負けたのと、新規販売情報を見失ったのかだが、策士が策に溺れた大失敗。こうなると損切り以外にない。
因みにベトナムでは不動産仲介の登録をした業者は10%、4万人だとか。
株式会社VACコンサルティング 顧問
(IBPC大阪 ベトナムアドバイザー)
木村秀生