ベトナムの認証制度

2019年8月26日(月)

消費者の安全安心意識はベトナムでも高く、安全な野菜の需要が増加。友人も農地を借りて栽培しており、供給は僅かですがこれからが楽しみです。しかし農薬を一切使わないのは至難、減農薬が精々だと話します。
問題なのが露地モノの認証制度。全国83万HRの農地で作られる約80種の野菜は、メコンデルタや紅河デルタ、高原地帯で栽培される割合が80%にも及びます。南部地域は暑い気候のため農薬を多用。TVで農薬のCFを観ますがバンバン散布して害虫をノックアウト。こんな内容での放映ですが、農薬の害に関する問題がクローズアップ、意識が高くなりました。

ベトナムにも認証制度があり、これに加え農製品を輸出する大手業者はハラルや難しいアメリカエコ認証も取得するほど。
此処では、有機野菜 V-GAP B-GAP 安全野菜の4つに分類され、概略は下記の通り。
①有機野菜は、化学肥料・化学薬品に除草剤、成長剤を使わず遺伝子組みえが無いもの。
②農業農村開発省が定めたもので、農産物の安全性を栽培、収穫、保管などの工程で規定され、米、野菜、コーヒー、茶、果物にガイドラインがある。
③日本の支援で始まったのが②を簡素化したもの。小規模農家が多いため指標項目を減らしました。だがこれでも普及しません。
④安全野菜とは、上記の基準・認証より緩く、残留農薬、重金属含有量などが許容範囲内にあるもの。
となっていますが始まってまだ数年。基準が複雑とか、資金が要る、土壌に合わないなどの屁理屈で広がらず、理解もできていないため採用はほんの一部。このままでは審査基準の厳しい海外への輸出などできません。
有機野菜と称しHCM市内の自然野菜店などでも売られていて、消費者に人気がありますが信頼性は絶対的に高いとは言えないのが現状。認定される為には生産者の土壌だけでなく、周辺農地でも化学肥料・農薬、成長促進薬などの厳しい成分検査の基準があるとのこと。ベトナムでは耕作地が狭く、また周囲が理解していなければ幾ら当事者が頑張っても限度があり、消費者の志向と生産者の思考とは、現実問題としてまだ大きな隔たりがあります。
品質にはバラつきがあり、市場では重さで量り売りするため、大きく成長した野菜が出回る事になります。採れるだけ収穫すれば良い、品質よりも目先の量しか考えない誤った考えしか持たない。南部メコンでは米の二期作、三期作が可能ですが、連作は地味が痩せる原因にもなり品質の優れた農作物は採れなくなる。病気、薬害等の危険性を農家は考えません。農薬や肥料に頼ってしまうと自滅するだけ。こういう状況は早急に解決すべきです。
また世論の方向に反し遺伝子組み換えを政府は認める意向で、アメリカの化学会社が作物転換を含めて行なおうと目論んでいるとの報道があります。枯葉剤の怖さを知るのに、どういう農政を考えるのか?
日本人の認定資格を持ち、現地でも減農薬野菜栽培・供給事業経験者が、委託栽培と供給事業を始めようと経営者を集めて数回協議重ねました。だが目論見は外れました。理由は各個人が勝手な事を考える。要するに理念に賛同したのではなく自己の事業にとって有利かの判断で動くだけ。経験者の経験や知恵、事業計画は無視。ズブの素人は話に耳を傾け任せればいいのだが、これが出来ない。この国のビジネスでの致命傷です。
ベトナムが農作物の世界的輸出国として認知されるためには明確なコンセプトが必要ですが、認証制度を取っても中途半端な状況です。

株式会社VACコンサルティング 顧問
(IBPC大阪 ベトナムアドバイザー)
木村秀生

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