COVID-19を封じ込んだと思った矢先、台湾で変異型ウイルスを保有する外国人機長一人のため感染者が急増したのは残念。類を見ないほど成功したのに水際ならぬ、空際で防止できなかった様です。
蔡総統はドイツからのワクチン輸入に中国の販売権をたてに横槍があったとするも、代わりに中国がワクチン供給で恩を売ろうとするのには拒否。
ベトナムも中国製を意地でも使わず、ソ連製などを現地生産するとあるが英印ハイブリッド変異型が発見されて感染者拡大。それどころで無い。
日本ではインドからの入国者にたった6日間の隔離とは甘い、どうゆ~こと?
こんな状況下、台湾・台南市日本人会が日台団結医療活動とするボランティア活動を開始。日本の幕の内弁当を150食分、地元医療機関へ寄付して話題になっているという。
日本でこの種の話題がマスコミに掲載されているが、海外は初めてではなかろうか。
・弁当の話題
ベトナムにも弁当業者がある。朝8時過ぎ、会社の受付スタッフにメニューを渡し、彼女が社員の希望を聞いて連絡すると、昼前には注文通りの暖かい弁当を届けるというシステムがありました。種類は比較的あって、白飯か焼きめし、おかずは牛肉、豚、鶏、魚+野菜が少々。日替わりのスープはベトナムらしくビニール袋に入っている。これで当時5万VND程度(約240円)と嬉しい価格。容器は白い使い捨てなので回収の必要はないから楽。ボリュームは結構あって美味しく、ほぼ満腹になります。
因みに弁当はCOM HOPという。
・飯屋
この所は見なくなったのが路上でのCOM BINH DAN(飯屋)。おかずの種類は多く、肉・魚類にしても煮付け、焼物とあり、玉子料理に揚げ物、日本人には馴染みがある春巻き、エビのすり身揚げなど豊富。その日の気分で選べるし、好きなだけ注文できる。彼らは午前中だけの営業で、昼時が過ぎれば売り切れます。
此処でも持って帰るね(Mang Ve)、と言えばスチロールの箱に入れてくれます。
個人的に好きなのは、厚揚げのなかにミンチ肉を挟んだ煮つけ、小さいイカの胴体にミンチ肉を詰め油で揚げたもの。
店毎に味付けはなど違うが、どれをとっても当りはずれは無く美味しく食べることが出来ます。
・家庭では
さて一般市民が使う弁当箱と言えば三段重ねのステンレス容器があります。といっても外食文化なので、常にこれにお世話になるというものではありません。
なぜ三段なのかと言えば、ご飯、おかず、スープの三種類を入れるためだが、ベトナム人にとってスープは日本人の味噌汁に当たるもので欠かせない。だがこのところ家庭では面倒臭くてインスタントを使うこともあるが、乾燥エビをダシにした薄味で、葉物野菜やトマトなどがたっぷり入っている。ダシにした小エビがそのままになっていることもあるが、これをご飯にかけて食します。
おかずも種類と量があって一度に食べきれない時もある。
・日本の弁当を拵えた
友人が引っ越し。VN航空の受付カウンター勤務なので朝が早いとか、夜が遅いとか不規則なので空港近くに部屋を借りて移りました。引っ越しには当時のスタッフが応援に行ったが私はとても体力的に間に合うものでは無い。そこで日本式弁当を作って持たせたが、多分初めて見る筈です。
ご飯ではなく塩味のおむすび。日本米は此処でも栽培しているし、スーパーなどで常時売っているから問題はない。ベトナム米では少々握りにくいが、関東風の三角型なら百円ショップで売っている。だがそれでは面白くはないので、関西風の俵型にした。この方が市販の使い捨て容器に入れやすい。海苔は湿ると美味しくないので別にして、食べるときに巻いてね、とアドバイス。
日本米はベトナム人も日本食レストランで食べ慣れていて、旨くて粘りがあり腹持ちが良いので喜ばれる。多分でんぷんの量が違うからでしょう。
さて、おかず。まずは定番のダシ巻、HCMの人は甘めが好みなので少々砂糖の量を増やしました。醤油味の焼き鳥風、これは串にさして食べやすくする。
鯖の塩焼き、これはノルウェーからの輸入品がスーパーにある。ハンバーグにする牛肉ミンチは油っ気が無いので牛6:豚4にして、油を多めにして焼く。
スパゲテイのケチャップ和え、トマトとキュウリの野菜付きなどとかなり豪華。
どう?と聞いてみたが、その辺の日料理店よりはるかに旨いことは請け合い。彩に味、驚く顔が見たかった。
・列車内の弁当
ベトナム国鉄は長距離をゆっくり走るので、目的地へはかなり時間が掛ります。
車内では朝・昼・晩と弁当か麺類と水が出て、弁当にはトレイにご飯とおかず・スープが付きます。種類と量は多いとは言えないが、動くこともなく車窓から景色を眺めるくらいなので腹が減るところまではいかない。食堂車が付いている場合もあるけれど食事はできずスナックと飲み物程度。流石に乗客は心得たもので好きな菓子・果物、パンなどを持ち込んでいる。停車駅には近所から売りに来るので楽しみ。
・ロケ弁
ある時バイクでレタントン通りを走っていたとき、横からマイクロバスが通り過ぎました。何気なく車窓に目が行くと其処には見た顔が。信号待ちの際に手を挙げると向こうから窓を開け、久しぶり、と声がありました。
彼は外務省のインスペクターHさん。以前に日本のTVクルーがマングローブの撮影に来た時、2度ご一緒したのです。今回は日本の俳優が居て移動の最中。
彼は秋田大学鉱山学部を卒業、だが此処では彼の学歴を活かす場はありません。そこで達者な日本語で通訳兼検査官という仕事をしている。
その日の夜、電話が。明日の弁当を頼んで欲しいという。日本人がベト飯に飽きたという。8時に届けて欲しいというがそんな早くから何処も開けていない。10ドル×10個というので友人の店に無理を承知で頼んで届けました。
誰が居たかは忘れたが車内ではこういう遭遇にビックリ。Hさんもさぞかし株を上げた様だが、こういう偶然もあるものです。
株式会社VACコンサルティング 顧問
(IBPC大阪 ベトナムアドバイザー)
木村秀生