増え続ける大都市での環境問題 HCM市とハノイの話題

2022年2月24日(木)

‐ゴミ処理に頭を悩めるHCM市‐

以前ベトナムのゴミ処理に関して、またプラスチックゴミリサイクルに関するコラムを書きました。
HCM市では都市化と地方から仕事を求める人や高等教育を受けるため集積、外資系企業の進出も増えている。さらに生活状況が向上しているためゴミの量が一層増え続けており悩ましい限りとなっています。
今回はゴミ処理の動きに関し、新しいニュースを交え最新事情を考えてみます。
こうした状況から専門家は分別収集の本格的導入とゴミの総量を減らす工夫、再資源化の技術開発、塵埃処理システムの改善が不可欠とする声が上っている。
HCM市では固形ごみの分別収集率を2025年までに80%、2030年まで100%を目標に掲げています。制度として日本などを参考にした有料化と固形ごみの分別化に踏み切ったのはやっと2018年から。ところが国民性なのか、実際に遵守している家庭は多くなく、未だに上手く行っていないと言います。
市には種類毎に異なる収集車を持たないため、結局は収集・運搬段階で同じ車に積み込まれていると、あきれた実態が報告されているのです。
日本の様にそれぞれの容器や専用の袋があり、収集日を分けているとか、専用のリサイクルBOXを設置するなど自治体が工夫し、この規則を守らなければ収集しないで放置するとか、極端な例では名前を入れなければならないなどがない。此処では各家庭のモラルも問題だが、収集する物理的手段を行政が講じていないというお粗末な問題も指摘されている。

因みにHCM市では未だに回収にやってくる人が居ます。プラ容器や空き缶などは基論だがポリ袋まで家を回り、玄関先に置いてある袋から、金になるものを持って帰りますが、家人が居れば些少の金銭を払うのです。私は少しでも家計の足しになるので要らないと断ったが、暑い中、これを生活の糧にしている地方出身者もいるのです。この護美は民間の集積所で買い取られ再生されます。

今年5月にはHCM市北部郊外のクチ郡に大規模リサイクルプラントが稼働。
此処では一日2000トンのゴミを処理し、一カ月当たり1000トンの護美を再利用化していると報じてられています。
またビン・タン区の民間処理施設では一日当たり1000トンのゴミを処理できるプラントを導入したとの記事もあります。
これまで北部で埋め立てに頼り、常に満杯に近いと警鐘を鳴らしてきつつ行政は燃焼プラントの導入などせず、家庭に分別をさせる以前にやるべき仕事をして来ませんでした。HCM市人民委員会に所属する産廃業者は収集方法と運送手段改善を要求していると言う。市では一日に出るゴミ約9千トンを焼却処分しているが、処分後に堆肥などとして利用されるのが30%。残り70%は現在でも2カ所ある処分場で埋め立てられることになるのです。

全国レベルだと国内ではゴミの70%以上が埋め立て処分と言います。堆肥化されているのは16%、エネルギーとして回収できるのは13%に過ぎず、日本などの先進国からするとかなり遅れているのが現状です。
全国の自治体でも産廃物からエネルギーを回収する技術に期待しており、各自治体はこの燃焼炉建設に投資を進めているとする。だがこの運用にはするべき課題が多く残るとされ、採用は一部の地域で限定的。早急な対応が必要です。
かつてある機会で日本の自治体で処理施設を視察すればと提案した事があって、日本では小学生が社会見学で施設を見学しているほどだと話しました。借款に頼るか投資を求めるかだが、こういうインフラプラント建設は日本の得意技。過去には大手企業が訪越したけれど事業参入機会はあると考えられます。本来こういう環境事業は自治体の責任。だが資金が無く投資を回収するには20~30年掛るとされており及び腰。政策にしても不十分のまま。
何時になれば、狭いヘム(路地)から木製の手押し車のゴミ収集車が無くなり、モラルの問題だが、路上に放置され悪臭を放つ家庭ゴミが無くなるのでしょう。

-都心への車の乗り入れに課金提案 ハノイ-

ハノイ市運輸局と交通運輸大学は市内中心部に乗り入れる車両から料金を徴収する計画案を纏めました。これは交通渋滞の緩和と公共交通機関の利用を促進するためで、範囲は環3号状線に囲まれる150平方キロ。市中心部に向かう幹線道路に67カ所に料金徴収所を設け時間帯に拠り料金を変動させるとあり、午前5時から午後9時まで課金とある。市内の登録車両はバイク560万台、自動車が60万台、他省からのバイク流入は毎日200万台あって排気ガスによる空気汚染がどんどん酷くなっている状況からの対策であり、年々10%を超えて増加する自動車への事前策。いずれベトナムも車社会になるがその見通しは立たず、EV車が増えればそれはそれ電気供給の問題を避けて通れません。

ハノイ市では地下鉄が運行を開始し、これからの増える見込み。これを活用して人の移動を切り替える考えだが、バイクに乗り慣れたベトナム人、さて思い通りに行くのか。通行料金を支払うのは一般道路でも建設費償還のために何処でもやっていること。しかしバイクは無料なので抵抗感があり、通用するかは疑問だが段階的に30年には本格的に実施するとあります。
またHCM市では市民への自転車シェアサービスが1区で始まる予定。バイクや自動車に拠る交通渋滞の緩和につなげるとある。これは民間企業に依るものだが、バス停や公園・観光地など43カ所にステーションを設置。輸入自転車388台を稼働させことから開始し、徐々に追加投入させてゆく計画。料金は1台30分で5000VND(約25円)。専用アプリでロックを解除し料金は
モバイル決済。GPSで施錠と開錠が出来る仕掛けで、当局から1年間の試行が認められているとあります。

株式会社VACコンサルティング 顧問
(IBPC大阪 ベトナムアドバイザー)
木村秀生

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