あーずる休み チョイトで終わらない、アジアの連休明けの悪習慣

2019年12月20日(金)

2019年を振り返ると、日本では、祝日法が施行された1948年以降で最長となる、皇位継承に伴う10連休がありました。
しかし、世界では、こうした連休は珍しくなく、10日程度の長期休暇が定着している国は多くあります。

長期休暇中、雇用者にとっては会社に行かなくてもよいのでうれしい限りですが、使用者には喜んでばかりではいられない事情があります。

今回は、インドネシアとベトナムを例として、長期休暇の弊害についてご紹介します。

【インドネシア】後を絶たない連休後のずる休み

世界で最もイスラム教信者が多いインドネシアでは、約1か月の断食明けを祝う大祭「レバラン」の祝日前後は、政府の有給取得奨励日が設定されており、これに土日曜日を合わせてレバラン時期は、例年7~10日の連休となります(※)。大半の人は、1週間を超える長期休暇を取り、家族で集まって過ごします。また、レバラン前には、THR(通称「レバラン手当」)というボーナスも支給されます。

その一方で、レバラン休暇には弊害もあります。インドネシアでは、休暇明けのずる休みが問題となっています。
2018年には、同国の公務員の13%がレバラン連休後の就業開始時間に席に着かず、首都ジャカルタでは、1,081人の公務員が無断で遅刻または欠勤したとのことです。
こうした問題は、同国ではもはや恒例となっています。

レバラン休暇明けの事態に備えて、対策を講じる日系企業もあります。
河合楽器製作所の子会社カワイインドネシアの工場では、従業員が休暇明けに気が緩むことを警戒し、職場のリーダーを1日早く出社させ、機械や作業工程を点検させています。

※2019年は、6月1日から9日までの9連休でした。

【ベトナム】実家から戻って来ない

ベトナムでは、ボーナス直後の旧正月「テト」は、例年10日前後の連休となります(※)。

同国でも、テトの連休明けに帰省先から戻らない従業員が多く、現地企業は人員確保に一苦労するとのことです。
宅配サービスを手掛けるザオハンニャインは、慢性的なドライバー不足に加え、テトにドライバーが実家に帰省した後、戻って来ないという事態が起きやすいとして、ドライバー募集を通年で行い、テト期間には手当を出すなど対策を講じています。

また、テト明けには、全国的に労働者の離職が増える傾向にあります。2019年は、離職者が少なかったようです。現地企業各社が、給与水準の引き上げや休暇前後の送迎バス運行などの引き止め策を立てたことが効を奏したもようです。

※2019年は、2月2日から10日までの9連休でした。