大気汚染と洪水

2019年10月17日(木)

今年9月上旬から10月にかけて、ハノイとHCM市のAir Quality Index(大気質指数)が高い値を出しているとのこと。確かに霧がかかっている様で超高層ビルが霞んで見えます。また車の増加は異常な位で渋滞回数がより多くなっているのが現状。これをニュースで写真付きで報じており大気汚染は年々酷くなっているとしています。HCM市でも郊外に居る人は市中心に出るのが億劫だが、仕方がないと諦め気味。
ハノイでは10月2日に170と不健康(150~200は誰もが健康に影響を受ける恐れがある)という数値に。何と世界一の汚染度と言われます。またHCM市は世界3位。同日は68と低かったのですがこれは雨のためとの見解。だが過去48時間以内の数値は最大値が160、これも問題だと報じています。
因みに数値が0~50:良い、50~100:中程度、100~150:健康に影響を及ぼす可能性はあるが、一般的には影響はない)、150以上は健康に影響があり、体質的に敏感な人は影響を受ける可能性が高い)とあります。
また指数はオゾン、二酸化硫黄、一酸化炭素、粒状物質(PM2,5 PM10)の排出物測定値に基づくとなっていて、Ⅰ時間ごとに測定します。
政府の見解では、雨が少ない、石炭発電の影響、米などの収穫の後に農民が藁などを燃やす。こういった事が重なっての原因としています。だがこれまでも、バイクで市内を一時間も走ると顔が煤と埃で真っ黒になりましたから、増え続けるバイクと車も原因のひとつに違いありません。
ハノイ市では大気汚染の12の原因を挙げていて、このなかに練炭や薪の使用禁止と稲藁の焼却禁止をあげ、さらに建設・解体現場の塵埃等々が酷いとしています。未だ料理で使用する練炭は一日約6万個、二酸化炭素を1870トン排出していると言います。これを2020年12月31日で完全に禁止すると各区などに通達しました。また建設現場での対策はおざなり。業者は関心を全く示さず養生しなないまま作業するので埃が舞い上がる状態。
経済が成長するにつれ気象は変わっている感じがします。南部では雨季になるとスコールがありました。しかしビルから雲を見ればはっきりと何処が降っているのか分かるくらいだし、ひどい雨も20分くらいであっと言う間に止み、再び青い空が姿を現しました。この間、誰もが軒下にバイクを停めてのんびり雨宿りをしたのです。しかし今では夜中に長く降るとか、昼でも長雨が続くといった異常ぶり。何時まで待てば止むのか分からず雨合羽を着て雨の中を走っています。

またトイチェ新聞NET版に拠れば、9月29日から10月2日にかけHCM市周辺とメコンデルタ地域で歴史的な洪水が発生し、多くの地域で浸水しています。
毎年この時期には必ず高潮が発生し、HCM市内の各所で大洪水が起きます。水位が高い時と高潮が重なると大変なことになり、特にサイゴン河周辺はまるっきり道路が水没するのです。HCM市はサイゴン河の沖積地で、地盤は低く精々1mくらいの所が多く、今回は水位が1,65m~1,77mにも上がり、過去最高水位を記録したのです。
取り分け、高級住宅地である2区のタオディエン地区、旧国道1号線沿いトゥドゥック区と、サイゴン河を渡るビンチュウ橋を挟んだビンタン区のタンダー地区ではバイクが完全に水没。エンジンに水が入れば動かず泣きの涙です。
この道路は自宅へ帰る道。危ないと思えば早退し、蒲鉾型の道路の真ん中を、エンジンをふかし気味にして通行します。そうでなければ歩道側は低く、濁った水で見えなくなった排水溝に落ちる可能性があって危険この上ありません。
今回は4区、7区でも浸水し、8区は堤防が決壊して大きな被害が出ています。日本で言うところの床上浸水です。もっとも床タイルはほとんどの家では道路地盤と差はありませんから、被害が一層増えるのです。
家を買う場合は現地調査を必ず行い、床をあげておく必要がありますが、毎年の現象なのにこういう対策を講じないベトナム人。
HCM市では年々悪化する洪水対策のため、3年前から4億5千万ドルを掛け3カ所のポンプ排水、6つの水門設置と盛土工事を、570平方キロメートル、650万人が住むエリアで行っています。
これにより、2009年には市内での洪水地域は126カ所から、2018年には59カ所になったとあります。

またメコン地域では気候変動と河川の浸食がひどくなり、特に大潮になると田んぼへの浸水が増えているのです。観光で訪れるミトーやベンチェのツアー。
中洲は年々水に浸かっているのが分かるほど。
バクリュウ省の知り合い宅に泊まった時、此処は河川に面した戸建て。水面までは3mほどあるけれど護岸工事は全くされていません。話では毎年岸が家に近くなってきていると言います。1年で約1mとのことで、なるほど下を覗くと水の流れに川岸の土砂が洗われています。

株式会社VACコンサルティング 顧問
(IBPC大阪 ベトナムアドバイザー)
木村秀生

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