初めてベトナムに来れば戸惑うことばかりですが、何処の空港でも到着すると一番先に構えているのがイミグレーション、即ち入国審査。此処でマゴマゴしている日本人（グループ）を時折見かけます。
日本人は到着日から１５日間はビザなしで入国できます（他国に比べると短い）。観光であれビジネスでも何も聞かれる事はないはずなのですが、帰りの航空券（Ｅチケット）をパスポートと一緒に渡します。
日本人ならば殆どの場合わずか１分程で返してくれるが、パスポートだけならビザは？と聞かれます。慣れない人は忘れていてバックの中をゴソゴソするのを見かけます。
多くは旅行会社のツアー客。事前にこの事は聞いていると思いますが、時折纏め役が知らせていないとか、聞いたけれども覚えていない等でパスポートだけを出しています。何を言われているのか分からないという顔をしていますが、係官は特段難しい言葉を使える訳ではなくチケットと言うだけ。やっと理解して慌てて引率者に声をかけるのです。
このイミグレは日本と違って外国人もベトナム人も区分していません。列を見るとベトナム人の方が時間は掛かるみたいだし、担当者に拠っても時間が違うのが分かります。なので、ほぼ飛行機の到着時間は余り差が無いため、外国人が多い列を選ぶ事と、早く済みそうな係官（女性が多い）を目安にしています。パスポートには入国日押印に出国期限の日付が手書きで入れられます。不思議なのは１５日間の場合と１６日間の記載があるのです？殆ど予定が決まっているので問題ありませんが、計算間違いなのかだが多すぎる。
この入国審査、今は早くなりましたが、以前は入国者も少なく、入国カードに税関申告書があり時間が掛かかりました。
また陸路での入国の場合（例えばカンボジアから）も、最近は段々厳しくなっていてベトナムから第三国への出国便チケットが絶対に必要。
荷物の受け取りは日本の様に早くはなく、また乱雑に出くる。ア～ベトナムに来た！今はゲート前にあったＸ線を通さなくてもいいので、「申告無」と書いてあるゲートに進めば直ぐ場外に出られます。
迎えが来ている方は問題ありませんが、タクシーを使う際はＶＩＮＡＳＵＮかＭＡＩＬＩＮＨを選ぶのが妥当。係員が居るので行き先を言うか、場所を書いたメモを渡すのが良い。運転手は今では英語も分かりません。またロゴを真似た偽タクシーがいるので注意。タクシー？と声をかけて来るのでＮｏとかＣｏ（コー：あるよ）と言えばいい。迂闊に乗るととんでもない目にあう！

さて帰りがややこしい。チェックインカウンターで発券してもらいますが中華航空はネット購入で支払いに使ったカードの提示を求められました。
この後に税関と出国審査があり航空券に出国日の印鑑が押されます。機内持ち込み荷物の検査では、靴を脱いでベルトも外し、時計や上着、携帯など全てをトレイに入れますが、私は面倒臭いので始めから鞄に入れておきます。ＰＣも鞄から出してトレイに。
無事に検査を通過しても呼び止められ、財布の中身を見せろという場合もある。５千ドル相当まで良いのですが、今の機械は精度が良い様で、少々纏めて入れておくと声が掛かり「マネー」の一言。他にないか？と念押しも入る。ただし英語も話せず不愛想だが鞄の中を調べる事はしません。ベトナム通貨は３００万ＶＮＤまでＯＫ。これは日本でも両替できるが、率は悪く価値が無いので使い切ることです。
この他にも偶にＸ線に映されて見せろ、と言われることも。ある時は持ち帰るバインチュン（テトの餅）が怪しく映ったのか。また預けたものの名前を呼ばれた経験もあります。これは韓国経由で帰国の際に入っていたヌクマムが原因。パスポートを見せるだけでＯＫでしたが、持ち込みを認めない国がある様です。但し、ガラス瓶は割れる恐れもあり、ペットボトル入りで厳重にパッキングしないといけません。知人は携帯のリチュウム電池がダメとボーディング時に名前を呼ばれましたが、これはチェックインカウンターで先に聞かれます。
さて関空では顔認証が導入され、パスポートをスキャン、鏡を見て写真を撮るのですが、出国印も入国印も係官にパスポートを渡さなければ押印してくれません。
もう一つ、ついでに。総領事館でビザを取った時は必ず日付の確認をすること。手書きで記入され、入国時に係官から間違っていると指摘された事があります。入国と出国期限に同じ日を書いたのです。確認しなかった自分も責任はあるが、完全に領事のミス。この時はビザ無しで入国、ビザを取り直しました。
なお現在パスポートは６か月以上の残存期限が必要なので注意。またビザが必要な場合、以前と違い交付まで日数が掛かります。その日には出してくれない。ビジネスと言えば招聘状と言われるので、観光。３０日以内に出入国を繰り返す場合はビザが必要です。

株式会社VACコンサルティング　顧問
(IBPC大阪 ベトナムアドバイザー）
木村秀生